「ロエベ」がもたらす感覚的な喜び ミニマルなデザインの中にちりばめた驚きと遊び心
それだけでなく、フレアラインを描くギンガムチェックのロングシャツにスリムなスラックスを合わせたり、タイトなニットに鳶職人が履く作業着のようにボリュームのあるニットパンツをコーディネートしたりと、コントラストを効かせたシルエットの探求も引き続き。後半に登場したジャケットも、「ポケットに手を入れるという動作のさりげなさを際立たせるような、誇張する何かが欲しかった」とアンダーソンが説明するように、短めの身頃に対して袖は太くカーブし、たっぷりとしたたるみはエフォートレスな印象につながる。
多様なレザーで表現するバッグ&シューズ
バッグの新作は、“ペブル”バケットバッグを同じ金具をあしらった縦型のホーボーバッグやトップスにも見られたコントラストカラーの大きなロゴを配したXLサイズの巾着トートなど。前者はオーストリッチ、スエード、グレインレザーのバリエーションを用意し、後者はなめらかなナパレザーで提案する。また定番の“パズル”バッグには、オーストリッチや「ロエベ」としては初のディアスキン(鹿革)のモデルが登場した。
一方、シューズは前述のオックスフォードシューズに加え、メンズシューズの定番をシルエットや素材で遊んだデザインが目を引く。さまざまなレザーで提案するローファーやバイカラーのデッキシューズは、幅広の丸みを帯びたスクエアトーが特徴。つま先やソール周りをレザーで覆ったキャンバススニーカーやショート丈のワークブーツ、ブラッシュスエードのフットベッドサンダルなどもそろう。