「ヴェノム:ザ・ラストダンス」は「ど根性カエル」と一緒 相反するものの共存がヒットの秘訣
【ニュースシネマパラダイス】どうも! 有村昆です。米大リーグ・ワールドシリーズの第5戦が10月31日に行われ、大谷翔平選手、山本由伸選手擁するドジャースがヤンキースに勝利。世界一に輝きましたね! 東西の伝統球団・両リーグホームラン王による世紀の一戦に連日大盛り上がりでした。まさに長いシーズンの最終決戦にふさわしい最高のWSだったと言えます。 MLBで白熱の最終決戦が繰り広げられたことに関連し、今週は3部作の最終作にあたり、強敵との最後の死闘が繰り広げられる映画「ヴェノム:ザ・ラストダンス」(公開中)を紹介します。 ヴェノムとは、マーベルの名作、スパイダーマンシリーズに最大の宿敵として登場する悪役です。ジャーナリスト・エディに地球外生命体が寄生して誕生したダークヒーローを描き、ヴェノムの最後にして最大の戦いが繰り広げられます。 1作目・2作目と大ヒット。満を持しての最終章・3作目なんですが、まさにシリーズ集大成の映画だったなと感じましたね。今作は馬とかカエルなど、ヴェノムがあらゆるものに寄生して変態していくんですが、このヴェノムというキャラクターでできることをやり尽くそうという制作側の意思を強く感じました。 いろいろ難しい設定ですが、これ、やっていることはど根性ガエルと一緒だなと思ったんですよ。「あの人間食べたいなあ、もう我慢できねえ」っていう自分の中にいる生命体を「まだダメだ」って自分で止めるみたいな感じとかね。これがコミカルで愛らしく、このヴェノムという悪役を非常に魅力的に見せているんじゃないかなと思いました。大ヒットした「テッド」なんかもそうなんですが、相反するものが共存するギャップですよね。カワイイぬいぐるみなのに薬物に手を出そうとするテッド、見た目はショッキングなのにかわいらしい面もあるヴェノム。キャラクターにある大きなギャップがヒットの秘けつなのではないのかなと思いました。 大谷選手は今季54本塁打―59盗塁という大記録も達成しましたが、やはり最後のWS。これを勝てたかどうかでご自身で感じるこの1年の印象がかなり違うと思うんですよ。まさに終わりよければすべて良しというかね。紆余曲折を乗り越えてきた2人の最後の戦いと運命の結末を、ぜひ映画館で見届けてほしいです。
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