「時間を使って考えたい」が弱点? 藤井聡太八冠“崖っぷち”から勝利…叡王戦は最終局へ
日テレNEWS NNN
31日の対局に負ければ初のタイトル陥落となる藤井聡太八冠が、背水の陣で叡王戦第4局に挑んでいましたが、勝利を収め、決着は最終戦へと持ち越しとなりました。2連敗での崖っぷちとなっていたその背景には、藤井八冠のある弱点もあるようです。
決戦の舞台は、朝から小雨の降った千葉県柏市。会場近くにはファンが集結。 藤井八冠ファン 「有名な方が柏に来てくれてうれしい」 「(藤井八冠は)もう負ける気しない、今の時点で。勝ちましたね」 伊藤七段ファン 「2勝したときはうれしくて泣けました。 最後の会場に“叡王”で出てきてほしい」 様々な思惑が交錯する叡王戦五番勝負第4局。 先に部屋に入ったのは、将棋界のタイトルを独占する藤井聡太八冠(21)。続いて挑戦者の伊藤匠七段(21)。互いに21歳。同い年の対局です。 午前9時、戦いの火ぶたが切られました。 先に3回勝てば獲得できる「叡王」のタイトル。先勝したのは藤井八冠。しかしその後、伊藤七段が2連勝し自身初めてのタイトルに“王手”。藤井八冠は負ければ初のタイトル陥落となる“崖っぷちの一局”となっています。
この叡王戦で追い込まれた理由はなんなのか。実は藤井八冠には“意外な弱点”があるといいます。 藤井八冠(去年3月) 「“早指し”棋戦では結果が出せていなかったですけど、難しい局面であれば“時間を使って考えたい”と以前から思っている」 それは「早指し」です。つまり、持ち時間の少ない将棋が苦手と告白。獲得した八つあるタイトルのうち、名人戦など4つは2日かけて争う「2日制」。叡王戦など残り4つは1日で勝敗が決まる「1日制」の将棋。次の一手を考える時間も短いのです。 それぞれの勝率を比べてみると、2日制は約84%に対し、1日制では約76%にダウン。
対局場近くで開かれたイベントには、約350人のファンが集まり勝負の行方を見守りました。 藤井ファンの女性が抱えていたのは… 藤井八冠のファン 「勝ち守りです、“聡太先生”のために。いろんなところの神社にお参りに行って」 その数26個。“先生”のきょうの調子は… 藤井八冠のファン 「もう鬼強モードになってらっしゃるので」 伊藤七段のファンも… 伊藤七段のファン 「(藤井八冠は)鬼鬼鬼鬼、鬼。藤井聡太叡王だと思いました」