ラリージャパン唯一の女性ドライバー、平川真子が意気込み。兄・亮に「クラス優勝をするところを見てほしい」
11月21~24日にかけて、愛知・岐阜県を舞台に開催されている2024年WRC世界ラリー選手権第13戦『フォーラムエイト・ラリージャパン2024』。 【写真】平川真子が乗るトヨタ・ヤリス/2024年WRC第13戦ラリージャパン トップレベルのラリードライバーたちが世界中で速さを競うWRCでは、開催国の地元勢がスポット参戦することも多く、今年のラリージャパンでも全日本ラリー選手権の選手らが多数エントリーを行っている。 国内勢からは20台以上が参戦したなか、JR3クラスには平川真子がトヨタ・ヤリスで参戦。唯一の女性ドライバーとして、クラス優勝を目指している。 平川は全日本ラリーで1500㏄以下の前輪駆動車で争われるJN-5クラスを戦っており、KYOJO CUPにも参戦して表彰台を獲得しているドライバーだ。そして、現在WEC世界選手権でトヨタのレギュラードライバーとして戦い、F1ではマクラーレンのリザーブドライバーを務めている平川亮の妹でもある。 さらに9月には、WRC世界ラリー選手権が行う『ビヨンド・ラリー女性ドライバー育成プログラム』に選出され、ポーランドにあるラリーの名門チームMスポーツの本社にて、9月16日から18日まで3日間のトレーニングキャンプに参加した。 そんな平川に、ラリージャパン2024へ向けた意気込みを聞いた。 まずは普段の全日本ラリーとは異なるWRCの一戦へ向けた準備について、「今まで全日本と使ってるクルマに安全タンク(指定の燃料タンク)をつけたり、ラリージャパン指定のタイヤを用意しました」と平川。 指定のタイヤは今回が初めての使用だそうで、「準備という準備はなかなかできてないです」と不安そうに語る。ただ、ラリーウィークを迎えるにあたって、事前に走行を行うことができたようだ。 「日曜日にプライベートテストがあって、そこでクルマのセッティングを行ったので、まずはその確認をしながらシェイクダウンから進めていきたいです」 「タイヤは種類が全然違って、日本で使わせていただいてるものにくらべて硬い感じでしたね」と、初めてのタイヤについてもチームとともに徐々に分析を進めているようだ。 開幕を控えた平川は、初のWRC参戦に緊張している様子。一方で兄の亮は、WEC世界耐久選手権最終戦バーレーンにて、8号車トヨタGR010ハイブリッドのクルーとして勝利を飾りチームをマニュファクチャラーチャンピオンに導いた。 そんな兄の走りは、「実はあんまり見ていなかった(笑)」という平川妹だが、今回のラリージャパンで兄に見てほしいポイントを聞いてみた。 「ペースノートをちゃんと聞いて、なおかつ前のクルマが泥を出したりして状況が変わっても、しっかりそれを見て対処する。対処できたうえで、しっかりとクラス優勝をするところを見てほしいなと思います」 最後には、「クラスは全部で3台なので、しっかり完走して優勝することを目標にしていきます。ラリージャパンでクラス優勝というのは、なかなかできることじゃないと思うので、それをしっかり目標に頑張ります」と意気込んだ。 WRCでは女性のコドライバーは多く活躍しているものの、ドライバーについてはかなり少ない状況。今回紅一点の参戦となる彼女は、日本人女性ラリードライバーが増えるきっかけとなる走りをみせることができるだろうか。 この投稿をInstagramで見る 平川 真子 HIRAKAWA MAKO(@makohirakawa07)がシェアした投稿 [オートスポーツweb 2024年11月22日]