阿部巨人 上位浮上のきっかけとなるか 待望の「左のロマン腕」「埋めたいピース」とは
巨人は7月3日に行われた中日戦(前橋)に6-1と勝利。先発の井上温大の力投が光った。 【動画】先発した井上は制球良く投げ、中日打線を封じ込めた 地元で行われた試合、凱旋登板となった試合で井上が必死に腕を振った。 最速148キロの直球にスライダー、フォークを取り交ぜながら、的を絞らせなかった。 8回97球5安打無失点、8回まで投げたのは自己最長、こちらも最多タイとなる7奪三振。先頭打者を出したのは、8回のみとリズムの良さも光った。犠打もしっかり決めるなど、自身も助け、3勝目をマークした。 チームにとっても待望の左の先発候補となる。昨季チームが低迷した要因に先発陣の左投手がふるわなかったこともあげられた。助っ人左腕のフォスター・グリフィンが6勝、同じく助っ人のヨアンデール・メンデスが5勝をマークするも年間通して安定したパフォーマンスを残せなかった。 ほかにもチームにはかつて21年に11勝をマークした高橋優貴もいるが、故障含め伸び悩んでいる現状があり、井上や横川凱など若手左腕の成長が期待されていた。 井上といえば、22年オフに行われた侍ジャパンとの強化試合の快投が注目された。当時高卒3年目シーズン、最速150キロの直球を軸に、3回1安打無失点と侍ジャパンの強豪相手に圧巻の投球を見せ、話題を呼んだ。 今季も再三、先発チャンスが与えられながら、自滅するパターンも多かったが、凱旋登板で再び高いパフォーマンスを示した。 先発ローテーションの中では戸郷翔征、山崎伊織、菅野智之がここまでは安定した投球で勝ち星をつけているが、勝負の夏場を見据えて、さらなる充実が望まれている。 昨季は未勝利だった左腕がいよいよ飛躍できるか。今後の登板内容も注目となりそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]