旧丸ト北村ビル解体開始 釧路市と国で合計2億円補助
中心市街地の空きビルとして長く北海道釧路市の懸案事項だった、旧丸ト北村ビル(市北大通4)の解体工事が始まった。内部の解体を先に終わらせ、外部の解体作業は6月ごろの着手を予定しており、年内にはすべての工事が終了する見込みとなっている。 市建築指導課によると、同ビルは2000年の閉店以降、利活用されないまま老朽化が進み、18年には保安上危険となる恐れがある建物として、法律に基づき「特定空き家」に指定された。市は所有者に対して適切な管理を求めたり、場合によっては除却に関する指導や助言を行うなど、協議を重ねてきたという。 昨年12月に所有者から解体したいとの返答があり、市は24年度予算へ解体に関する補助事業を盛り込んだ。解体は所有者が行い、費用のうち市と国が合計約2億円を補助するとしている。 15日には必要な資材の搬入が行われ、16日から内部の解体作業が本格的にスタート。事業者が搬入り口から出入りし、資材を持ち運んだり、内部から取り出した資材をトラックに積み込む様子などが見られた。 解体終了後の跡地活用については所有者が決めるが、現時点では未定。同課は「跡地活用が決まってから解体に着手するケースが多いにも関わらず、ありようが決まっていない中で解体という判断をしていただいたことに感謝しかない。今後も市内の空き家、空きビルについては、所有者としっかり協議していきたい」と話している。 このほか中心市街地では、丸モ畑呉服店(市北大通11)が営業していたビルの解体作業も始まっている。
釧路新聞