【まさかの出費、数百万円】「安いから」で買って大後悔…“結局高くつく土地”の特徴
既存擁壁の安全性に問題はないか
----------------------------------------------------- <POINT> 既存擁壁を含む土地の購入を検討する場合は、その擁壁が「不適格擁壁」でないか、事前に確認しておきましょう。 ----------------------------------------------------- 希望しているエリアの都合上、どうしても高低差のある土地を購入しなければならない場合もあるかと思います。高低差のある土地には擁壁(ようへき)が近くにある可能性が高いわけですが、古い既存擁壁には「不適格擁壁」というものが存在するので、注意が必要です。 不適格擁壁とは、建築基準法の施行前に建築され、何らかの事情で確認申請が出されていないものや、検査済証などの証明する書類がないものです。つまり、現在の建築基準法に適合していない擁壁のことをいいます(図表2、3)。 もし、自分が購入しようとした物件にこの不適格擁壁が含まれていた場合、擁壁工事の費用まで負担しなければならなくなってしまうかもしれません。擁壁の建て替え工事は、数百万円~1千万円以上の多額の費用がかかる場合が多いです。そのため、擁壁のある土地を購入する場合は、擁壁の適合・不適合を事前に確認しておくこと、隣家との境界を確認しておくこと、この2点は必ず確認してください。 擁壁の適合・不適合については、検査済証が交付されているかどうかを調べると良いです。大抵の場合は不動産業者に聞けば大丈夫ですが、口頭で「大丈夫」と言っているだけでは安心せずに、きちんと書類を出してもらうよう交渉したり、役所で調べてもらったりしてください。 境界についても、不動産業者立ち会いのもと、図面や測量図を持って必ず現地へ行き、境界杭を確認しましょう。トラブルの未然防止につながります。 もし、擁壁のある土地に家を建てるのなら、できる限り建築士に土地を見てもらい、設計・監理してもらいましょう。また、擁壁があり、かつトラブルになる可能性が高い土地の場合、そもそも工事を請け負わないというハウスメーカーもあります。それだけ擁壁のある土地での建築は難易度が高く、複雑であるということは覚えておくとよいと思います。 まかろにお 住宅系YouTuber 大学卒業後、大手ハウスメーカーに入社。商品企画・住宅営業を経験し、営業で全国トップの成績を獲得。その後、大手金融機関の不動産融資担当などを経て、独立。「人から始める家づくりの重要性を世に広める」をモットーに、ハウスメーカーの解説や、家づくり全般に関する攻略法について情報を発信している。注文住宅を建てる人が自ら営業担当を選べるマッチングサイト「MEGULIE(メグリエ)」を運営。
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