ワーナー・ディアンズ、学びが多かったオールブラックス戦
10月26日、日産スタジアムでオールブラックスと対戦した日本代表は19-64と完敗した。その中で、随所でワールドクラスの働きを見せたのがLOワーナー・ディアンズだ。 前半20分、自陣10㍍ライン付近でオールブラックスのアタックの場面、SOダミアン・マッケンジーにNO8ファウルア・マキシが強烈なタックルを見舞うとボールがこぼれ、これに反応したのがディアンズだった。 転がるボールを長い足で蹴ると大きく跳ね、ワンバウンドしてディアンズの胸にすっぽり収まった。そのまま黒衣WTBセヴ・リースのタックルをかわして約30㍍を走り切ってインゴール左中間に飛び込んだ。 逆転トライ、と思われたが、TMOの結果、直前のプレーがノックオンと判定され惜しくもトライキャンセル。もしトライが認められていれば、その後の試合の流れが変わっていたかもしれないビッグプレーだった。 さらに7分後には、相手陣22㍍ライン付近のラックで、SHキャム・ロイガードの左脚のキックを出足鋭くプレッシャーをかけてチャージし、場内を沸かせた。 試合には敗れたものの、ビッグゲームを通して、さらに成長を続ける22歳。 試合後、ディアンズがメディアに対応した。以下、一問一答。 ――いろいろ学ぶこともあったかと思います。 「まあ、ちょっと足りなかったですね」 ――一番感じたものは。 「一番はディフェンスかな」 ――前半20分過ぎから外側が、狙われていた。 「外でブレイクされたらFWのディフェンスが追いつかなくなってしまうし、FWもミスタックルが多かったし、よくしていかないといけないと思います」 ――悔しい思いは強いと思うけど、外から見ていると(ディアンズ)個人のプレーではいい部分もたくさんあった。 「もうちょっとできたかなと思います。とくにディフェンスのところで、何回かミスタックルして、そういうところでタックルを決めないと、という場面が多くて、そこを直していきたい」 ――パワーで負けたというよりは、オールブラックスも切り返しが早くて、そこでいいディフェンスができなかったと見えた。 「そうですね、相手はどんなチャンスを与えてもそこからアタックしてくるチームなんで、アタックからディフェンスの切り替えが遅くて、上手くいかなかった」