70歳過ぎの母が今から死亡保険に加入すると言っています。お金は生活費に充ててもらいたいのですが必要ありますか?
年齢に関係なく万が一のときのために備えておくのは大切なことです。そのために、年金を受給する年齢になってから保険を見直す人もいます。特に、死亡保険を見直す人はも少なくありません。 しかし、70歳を過ぎた高齢者にとって死亡保険は必要なのでしょうか。今回は、高齢者の死亡保険の必要性について解説します。
70歳過ぎてから死亡保険は必要か?
死亡保険は、万が一自分が亡くなったとき、残された家族のための備えとして加入するのが一般的です。高齢になると子どもも自立しているため、家族の生活費を心配する必要はありません。 その代わり、葬儀費用として死亡保険に入る人は増えてきています。2022年に、鎌倉新書が喪主を体験した40歳以上の男女を対象に行った「第5回お葬式に関する全国調査」によると、葬儀にかかった平均総額は110万7000円でした。 このうち葬儀そのものにかかった費用は、平均67万8000円で飲食や返礼品には平均42万9000円かかっています。実際には、葬儀の種類によって費用は大きく変わってきますが、親が亡くなったときは100万円前後の葬儀費用が必要になると考えていいでしょう。 特別な事情がない限り、死亡保険の受取人は被保険者の配偶者または子どもに設定しておくのが一般的です。親が死亡保険に加入していれば、葬儀費用を保険金からまかなえます。 もし、死亡保険に加入していない場合は喪主が葬儀費用を出さなければなりません。そう考えると、70歳を過ぎていても死亡保険は必要といえます。
高齢者でも死亡保険に加入できる?
70歳以上の高齢者でも、加入できる死亡保険はあります。月々の掛金(保険料)は、受け取れる保険金によって違ってきます。保険金が高ければ、月々の掛金も上がりますが、葬儀費用として考えれば200万円程度受け取れれば十分でしょう。 例えば、70歳女性で保険金が200万円の場合、月々の掛金は女性で3000円ほどです。これくらいの掛金であれば、生活費への影響は少ないのではないでしょうか。