大和ハウスなど245社が政府に「1.5度目標」との整合を求める
記事のポイント①大和ハウスなど245社が政府に「1.5度目標」整合を求める②広告やSNSを通じて世論を喚起し、1.5度目標に即した目標設定を促す③企業からは酷暑や豪雨などで事業活動に支障が出ることを懸念する声も
大和ハウスなど245社はこのほど、政府にCOP21で採択された「パリ協定」の1.5度目標に順守を求めるキャンペーンを始めた。日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)が主催する。加盟企業とともに、広告やSNSを通じて世論を喚起し、政府に対して1.5度目標に整合した排出削減目標の設定を促す。加盟企業からは酷暑や豪雨などの影響で事業活動に支障が出ることを懸念する声もあがった。(オルタナ編集部・萩原 哲郎)
キャンペーンには一般社団法人日本ご当地キャラクター協会が協力し、自治体のご当地キャラクターなどの参加。参加するご当地キャラの「#だから1・5度」のハッシュタグのつけた投稿のリポストや、ハッシュタグをつけて自身の体験の投稿などを呼びかける。企業は気候変動を「自分ごと」としてメッセージを発信する。 今夏の世界の平均気温は、昨年を上回って観測史上最高の温度を記録。酷暑による健康被害や自然災害の増加による人的被害の増加や、環境変化による世界的な食糧危機などのリスクが指摘されている。気候変動の抑制に向けて、産業革命前からの世界平均気温上昇を1.5度以内に抑えるための行動が急務となっている。 企業活動を継続するうえでも大きなリスクとなっている。戸田建設は「自分ごと」のメッセージのなかで、「昨今の酷暑は、建設現場で働く社員や協力会社の作業員には大変きびしい労働環境となっており、今や命に関わるような状況」だと訴える。 日本は2024年度中に第7次エネルギー基本計画の策定や、国際公約となるNDC(GHGの国別削減目標)の策定・提出を予定する。キャンペーンを通じて、「1.5度目標」に整合するよう訴えかけを強めていく。 キャンペーンに賛同するのは、JCLP加盟の245社。