輸出は6カ月連続プラス、22年11月来の高い伸び-円安が押し上げ
(ブルームバーグ): 日本の輸出は5月に前年同月比13.5%増と6カ月連続で増加した。伸び率は市場予想の12.7%を上回り、2022年11月以来の大きさ。輸出から輸入(9.5%増)を差し引いた貿易収支は1兆2213億円の赤字と、2カ月連続のマイナスとなった。財務省が19日発表した。
<輸出>
<輸入>
農林中金総合研究所の南武志主席研究員は、輸出は数量で下落しているため円安効果が大きいと指摘。輸入の増加は内需の強さではなく、原油高や円安による価格上昇が要因で、「コストプッシュインフレは再び起きてきている」と分析した。その上で、消費が力強さを欠く中、「日本銀行としてもいま利上げをするなら円安対応ということになるだろう」との見方を示した。
ドル・円の平均値は1ドル=155.48円と、前年から14.9%の円安だった。
--取材協力:梅川崇、野原良明.
(c)2024 Bloomberg L.P.
Hiroyuki Sekine