【特集】『ドンキー』でおなじみの作曲家も参加!『Nikoderiko: The Magical World』は、見覚えのあるギミック満載のアニマル2Dプラットフォーマーだった
10月15日、キプロスのインディースタジオVea Gamesが開発した『Nikoderiko: The Magical World』が発売されました。 【画像全11枚】 本作はクラシックな2Dプラットフォーマー。マングースのニコとルナは、邪悪なグリンバルドに盗まれた遺物を奪い返す冒険に繰り出します。そして音楽を担当するのは『スーパードンキーコング』などでおなじみのレジェンド作曲家、デビッド・ワイズ! 次からは、実際のゲームプレイについて紹介していきましょう。 ●スーパーファミコンの伝説が蘇る 僕らが大好きなプラットフォーマー体験 本作はまさしく誰もが想像できるような伝統的なアクションプラットフォーマーです。特に『スーパードンキーコング』シリーズを非常に強く意識している感じがします。マングースの“ニコ”と“ルナ”を操って、色々な仕掛けが張り巡らされている世界を飛び越えていきましょう。彼らはステージ前ならいつでも交代でき、キャラ毎の性能差はありません。 また、行えるアクションも絞られています。Yボタンでスライディング攻撃、Bボタンでジャンプ及び滑空、ジャンプ中にYボタンで急降下攻撃、Aボタンで物を掴んだり投げたり……といった具合です(操作ボタンはニンテンドースイッチ表記)。 キャラクターのアクションが限られているゆえに、ステージ内のギミックは豊富です。動く足場はもちろんのこと、ジャンプできるトロッコ、発射機能の付いた回転する樽、奥から爆弾を降らせてくる機械、スイッチを触ると止まる敵など、どこかで見たことあるような……? といった2Dゲームあるあるのステージギミックが盛りだくさんです。 加えて『クラッシュバンディクー』シリーズに採用されていたような、奥スクロールステージがあるのも印象的です。デカいモンスターに追いかけられて手前に向かって走ったり、回転する石板を避けたりするステージも登場しました。君らどんだけ『スパドン』と『クラッシュ』が好きなんだよ! と叫びたくなりますね。 ステージの途中にはボーナスステージへ行ける樽が隠されており、星を集めたり、敵を倒したりといった目標を達成すると、鍵を獲得できます。他にも「NIKO」と書かれたメダルや、スクロールやコインといった収集物が散りばめられています。 他にも、毒液を吐くコウモリや敵を吸ったり吐いたりできるワニなど、様々な動物に乗ることができます。唯一『スーパードンキーコング』シリーズと違うのは、動物たちをいつでも召喚できるというところでしょうか。動物を呼び出せばだいぶ難易度が下がるので、小さいお子さんでも安心して遊べるでしょう。 ステージのラストにはボスが待ち受けていますが、こちらは「攻撃を避けながら、敵が落としてくるダイナマイトを投げ返す」という鉄板オブ鉄板なバトルが展開します。正直言って、“あの頃”に発売されたスーパーファミコンや初代PlayStation用アクションゲームへのラブレター以外の何物でもありません! ●ちょっと挙動とローカライズが怪しい……? しかし、惜しい点も紹介しておきましょう。まずなによりローカライズが非常に残念です。翻訳されたテキスト自体はさほどおかしくないのですが、表示には問題があり、まったく改行されていません。「尺の長い会話は読めない」と思っていいでしょう。ストーリーは単純ではあるものの、キャラクター同士のちょっとした掛け合いやギャグが拾えないのは悲しいですね。 また、筆者はスイッチ版をプレイしていましたが「フリーズ」や「めり込み」といったバグが目立ちました。樽に射出された先で壁に埋まったり、水中から出入りするときに地上の動きに戻らなかったりと、バグ修正はできていない印象。早急なアップデートが求められるポイントです。特に「とあるボーナスステージ」をクリアしたのに鍵が取得できず、いつまでも1個空いているのがとてもムズ痒いです……。 他にも、ステージごとのロードがとても長かったり、読み込みの際に見られる風景のループがおかしかったりと、細かい挙動は色々と難のある作品です。今の時点では、ある程度大目に見ながら遊ぶしかない……ということを念頭に置く必要があります。 とはいえ、デビッド・ワイズの印象的な音楽を楽しみながら、魂に刻まれたプラットフォーマー体験を今回も隅々まで味わうことができるのは間違いないでしょう。ぜひとも遊んでみてください。 『Nikoderiko: The Magical World』はPS5/Xbox Series X|S/ニンテンドースイッチ向けに発売中。また、PC(Steam/Epic Games Store)向けにもリリース予定です。
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