深澤辰哉“冬月”、悲しく切ない展開の中でもたらした一筋のあたたかな光と衝撃<わたしの宝物>
松本若菜が主演を務めるドラマ「わたしの宝物」(毎週木曜夜10:00-10:54、フジテレビ系/FOD・TVerにて配信)の第1話が10月17日に放送された。禁断の托卵をテーマにした本作。タイトルが世界トレンド1位になるとともに「冬月くん」も関連ワードとしてトレンド入りする反響となった。(以下、ネタバレを含みます) 【写真】別れを惜しむかのように見つめ合う美羽(松本若菜)と冬月(深澤辰哉) ■男女3人のもつれあう感情を描く“ひりつく大人の恋愛ドラマ” 本作は、夫以外の男性との子どもを、夫との子と偽って生んで育てる「托卵(たくらん)」を題材にした、ひりつく大人の恋愛ドラマ。大切な宝物を守るために悪女になることを決意した1人の女性とその夫、そして彼女が愛した彼、3人のもつれあう感情を完全オリジナル脚本で描く。 托卵という禁断の選択をする主人公・美羽を松本、美羽の夫で大手商社に勤める優秀な会社員だが家庭では美羽にキツく当たり、モラハラまがいの発言をたびたび浴びせている神崎宏樹を田中圭、美羽の中学生のころの幼なじみで、学生時代からお互いに思いを寄せていた冬月稜を深澤辰哉(Snow Man)が演じる。 ■中学時代の思い出の地で美羽と冬月が運命の再会 幾度も繰り返される夫のモラハラに疲れたある日、美羽はふと思い立って中学時代に通った図書館を訪れた。そこは、2歳下の冬月と出会った場所。談笑した日々が蘇る。すると、偶然にも冬月と再会した。中学時代ぶりでもすぐにあの頃のように話すことができた。 フェアトレードの会社を立ち上げたという冬月だが、近く会社を譲渡して夢だった学校を作るプロジェクトのためアフリカに行くという。冬月は別れ際、美羽との再会を「神様がくれたプレゼント」と喜んだ。 また帰れば宏樹のモラハラ。そんな美羽は再び中学のころの冬月とのエピソードを思い出した。家が貧乏なことを嘆き、でも、そう思う自分は「悪い子」なんだと言う美羽に、冬月は酢こんぶを差し出し、「5枚取って一気に食べて」と。酸っぱさにむせる美羽に、「な、酸っぱ過ぎて涙出るだろ」と冬月。美羽は「ほんと、涙出てきた」と言いながら、冬月の優しさを感じてほほ笑んだ。 再び図書館に行くと、冬月がいたが声をかけずに去った。それに気付いた冬月が追いかけ、「夏野」と中学のころのように美羽を旧姓で呼びかけた。驚いて美羽が振り返ると、冬月の手には酢こんぶが。冬月は「ちょっと休憩。付き合ってよ」と誘い、一緒に酢こんぶを食べる。「なんかあった?」「なんもないよ」「そっか」。でも美羽は涙がこぼれそうだった。 ■美羽の傷ついた心を呼び覚ます冬月の声…しかし衝撃展開へ 詳しくは聞かなくても、気遣ってくれるあの頃と同じ優しさ。冬月に頼まれてフリーマーケットの手伝いをし、心から楽しんだ美羽。でも翌日にアフリカに向かう冬月とはこれでお別れだった。 その夜に強引に体を求めてきた宏樹に傷ついた美羽。翌朝早くに向かったのは思い出の図書館で、また偶然に冬月と会った。冬月の目的は中学のときに宝探しゲームのために隠していた美羽の手作りしおりを探すこと。中学のときは突然別れが訪れてゲームはできなかったのだが、あまり人が手に取らない本に隠していたためそのままだった。 黙ったままの美羽に「夏野?」と呼びかける冬月。すると「やめて!その声ダメ…。冬月くんが私を呼ぶその声さ、なんかいちいち目を覚ましてくれるんだよね」と美羽。冬月と再会し、その声とともに美羽は今の自分の心が宏樹によって傷ついていたのだと実感したのだった。 本当は傷ついていた心を必死に守っていた美羽。その心をときほぐすような温かさが冬月の声にあった。演じる深澤の声がぴったりだった。 動き出してしまった心はとめられず、冬月と体を重ね、冬月は「迎えに来る」と約束してアフリカに旅立った。その日を待ちわびる美羽に判明した妊娠。しかも怪しんでDNA鑑定すると宏樹の子ではないという結果だった。ところがそれと同時に冬月がアフリカでテロに巻き込まれて亡くなったというニュースが。 中学のときに美羽と「宝探しゲーム」で楽しもうとしていた冬月。その“宝”というキーワードは美羽のおなかにいる赤ちゃん=宝物につながり、タイトル回収にも。ラストの衝撃もあって「冬月くん」がトレンド入りすることになったSNSには「冬月くん最高すぎて」「冬月くん本当にヒーローすぎるよ」「冬月くんにキュンしてる」との感想の一方で、「冬月くん生きてて」「冬月くん、うそでしょ」「もう退場なの?」と動揺も。 また、冬月が差し出したキーアイテムである酢こんぶの商品「都こんぶ」もトレンドTOP20圏内に入る現象がおきた。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部