【特集】今注目浴びる“遺体ホテル” 「一週間待ちは常識」“多死社会”で長期化する「火葬待ち」 誰が、どのように活用するのか?そのサービスを深堀取材
宗教ジャーナリスト・鵜飼秀徳氏によると、「火葬場が足りないといわれている地域でも、朝一番は開いている火葬場はある。しかし、朝一番に火葬するためには、早朝や前日に葬儀を行う必要があり、現実的ではない」、また「火葬炉は高温で稼働するため傷みやすく、休ませる時間も必要。稼働時間を増やすことは難しく、24時間フル稼働させることなどは、職員の働き方も含めてあり得ないのが現状」ということです。
「24時間一緒に」「ガラス張りの棺」「30人対応の“ファミリールーム”」様々なニーズに対応した“遺体ホテル”
今、火葬待ちの長期化に伴い注目されているのが、“遺体ホテル”のサービスです。火葬を待つ間や、自宅に遺体を安置できない場合に利用できる「遺体安置に特化した施設」で、24時間自由に面会可能。火葬待ちの長期化に加え、住宅事情の変化で利用者が増加しているといいます。横浜市にある葬儀会館「ラステル新横浜」では…。
Q.こちらは、どういったお部屋ですか? (株式会社ニチリョク ラステル新横浜・村田大地さん) 「故人様と、いつでも24時間ご一緒に、お近くでお過ごしいただける空間です」
誰にも気兼ねすることなく、故人と最後の時間を過ごせる“遺体ホテル”。別の部屋には、透明な“保冷庫”がありました。 Q.棺を開けなくても、お姿が見れるということですか? (村田さん) 「そうです。ガラス張りになっていますので、開けることなく、そのままご面会ができます。通常3~5℃ぐらいの温度設定になっていて、ご生前に近い状態を保つことができます」
Q.どのような人が利用しているのですか? (村田さん) 「ご自宅でご安置が叶わない方が、こちらでご安置をさせていただいております。ご安置の管理もしていますので、例えばご遺族様がいらっしゃらないお時間帯にご面会の方がいらしても、当社できちっとご案内して、記帳していただいています」
“遺体ホテル”には、約30人が参列可能で、葬儀も行うことができるファミリールームもあります。この部屋では、5~6人が仮眠を取ることも可能です。 Q.普通のお家みたいですね? (村田さん) 「お家の中に式場を整えて、テーブルもありますし、奥にはお風呂とトイレ、キッチンもございます。マンションのような作りに寄せていて、ゆっくり安心して過ごせるものを目指していますので、ここでくつろいでいただいて、お通夜・葬儀といった形で」
多死社会・日本で注目を集める“遺体ホテル”。利用者からは、「故人と面会できるのが嬉しかったです。葬儀の日までの間の、心の支えとなりました」といった声もありました。 (「情報ライブ ミヤネ屋」2024年1月12日放送)
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