新たに500万円を目標に設定 伊予ケ岳登山整備のCFで南房総市(千葉県)
南房総市が、市内で人気の低名山「伊予ケ岳」の登山環境整備を目的に行っているクラウドファンディング(CF)型ふるさと納税で、目標金額の200万円を達成した。登山客の利便性向上を目指し、「ネクストゴール」(次の目標金額)として300万円を上乗せし、500万円を設定。引き続き2月8日まで寄付を受け付ける。 「安房の妙義山」や「房総のマッターホルン」などと呼ばれ、登山客から人気の伊予ケ岳。低山ながらも岩峰がそびえ、本格的な岩登りができ、山頂から臨む360度の大パノラマで絶景を楽しめる。 市は、伊予ケ岳が抱える▽滑落事故を防止するための安全対策▽急な山道で崩落しやすい登山道の修繕▽登山口までの移動手段の確保――などの課題解決に向けた環境整備を目的に、昨年11月から募集を開始。12月11日に当初目標の200万円を達成したことを受け、新たな目標として500万円を設定した。すでに8日時点で169人から413万円の支援が集まっている。 寄付金の使い道には、従来の登山道整備や市営路線バス富山線の維持などの他、バス運賃のキャッシュレス決済導入を追加。登山環境の整備を図るとともに、登山客の利便性の向上を目指すという。 「返礼品なしコース(金額自由)」と、返礼品に応じて寄付額を設定した「返礼品ありコース(市外者限定)」の2コースがある。寄付や返礼品についての詳しい内容は、「ふるさとチョイス」から確認できる。 また、第1弾として実施された富山(とみさん)のプロジェクトでは、寄付金を活用した環境整備が始まっている。すでに福満寺ルート1合目付近の登山道の修繕が完了し、今後は被災木の処理や北峰の景観の確保などを進める予定。 問い合わせは、南房総市企画財政課(0470・33・1001)へ。 (清水利浩)