米軍岩国基地周辺で「PFASが国の暫定目標値の3・5倍超検出」…住民団体が水質調査
山口県岩国市の住民団体「瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワーク」は13日、米軍岩国基地(岩国市)周辺で水質調査を行い、発がん性の恐れが指摘されている化学物質「PFAS(ピーファス)」が国の暫定目標値の3・5倍を超えて検出されたと発表した。 【写真】米軍岩国基地
同団体は10月31日、基地に隣接した市の遊水池で採水し、一般社団法人・農民連食品分析センター(東京)に分析を依頼した。PFASの代表的な二つの物質の合算値は、国の暫定目標値(1リットルあたり50ナノ・グラム)を超え、1リットルあたり175・6ナノ・グラムだった。
同団体によると、採水場所は基地内の水が基地の外に流れ出たところで、久米慶典事務局長は「汚染源が岩国基地内である可能性が高い」と述べた。
岩国市は10月、県に基地周辺のモニタリング調査を文書で依頼し、回答を待っている。同市の穴水辰雄環境部長は取材に「市民生活に影響を及ぼすと考えられる場合は市としての対応を検討していきたい」と話した。