命名「暁のしらうお」 霞ケ浦産新ブランド 漁業協組、茨城県と共同研究 鮮度と透明感保持 茨城
霞ケ浦産シラウオの新ブランドが誕生した。これまでとは別格の取れたて鮮度と透明感を保持したシラウオで、霞ケ浦漁業協同組合(鈴木幸雄組合長)は、新ブランドを「霞ヶ浦 暁のしらうお」と命名した。6日、関係者が茨城県庁の大井川和彦知事を訪れ、ブランド名や基準を発表した。従来と比べて、ぷりぷりとした食感とうまみが強いのが特長。今月中旬から発売する考えだ。 組合は約3年前から、漁獲直後の透明感と食感を保てるよう、県と技術開発の共同研究を進めてきた。漁師が湖から30分以内で網を引き揚げ、船上でシラウオを素早く選別、冷やすのが大きな特徴という。 新ブランドに該当するのは全体の漁獲量の数%に過ぎない希少品だ。ブランド名は、夜から朝へと移り変わる時間帯に漁を行うことから、「夜明けの太陽=新しいブランドの幕開け」をイメージ。基準として①品質保持技術に基づく生産方法②品質保持技術の講習を修了した生産者③生産時期④漁場⑤漁法⑥品質-の計6項目を設けた。 関係者は、従来品と新ブランドを実際に比較して見せ、味の違いなどを説明。鈴木組合長は「食感、見た目も違う。霞ケ浦の新ブランドとして生産、販売していきたい」と強調した。大井川知事は、新ブランドを使ったフリッターなどを試食し、「素晴らしい。シラウオの価値が見直される」と絶賛した。 茨城県産シラウオは、青森県に続いて全国2位の漁獲量を誇る。茨城県産の9割以上が霞ケ浦で生産。近年の漁獲量は減少傾向にある。2020年に県全体で187トンだった漁獲量は、23年には38トンにとどまった。 組合は、1パック100グラムで冷凍販売する。ネットで予約を受け付けている。また、飲食店「RESTAURANT YOSHIKI FUJI」(同県常陸大宮市)、「弐鷹(にたか)」(同県日立市)でメニューを提供する予定だ。
茨城新聞社