圧倒的戦力のソフトバンクは「シーズン勝率7割」も夢じゃない?
143試合で争われるプロ野球ペナントレースは、早くも4分の1程度が終了。競馬でたとえるなら、第1コーナーを回ったばかりではあるが、開幕後に話題になったトピックや、各球団の現状を徹底分析する!【プロ野球ペナントレース"第1コーナー"ワイド③】 【写真】防御率1点台前半の西武・今井達也 ■ソフトバンク唯一の課題 開幕前の下馬評では、4連覇を狙うオリックスと、戦力充実のソフトバンクによる2強の争いと目されていたパ・リーグ。 だが、フタを開けてみればソフトバンクが勝率7割をキープと、早くも独走の兆しを見せている。 「打率、防御率、本塁打数に盗塁数もリーグ1位。得失点差はこの時期で異例の『62』です。シーズン終了時の得失点差は200点台になることもまれですが、今の勢いが続けば300点台を狙えるかもしれません。 現状、2位以下は得失点差がすべてマイナスで、まさにひとり勝ち状態。シーズン勝率7割超えも夢ではありません」 特に打線の充実ぶりは目を見張るものがある。リーグ打率上位3傑は近藤健介、周東佑京、柳田悠岐が争い、本塁打数では山川穂高が1位に君臨。打点でも山川が他の追随を許さずトップに君臨し、2位の柳田も3位以下を大きく引き離している。 「柳田、山川、近藤のクリーンナップは言わずもがな。何がすごいって、栗原陵矢や中村晃が終盤で立て続けに代打で出てくる層の厚さ。期待されたウォーカーの調子が上がらないのは気になりますが、5番・近藤の直後を打つことが多い育成出身の川村友斗が打率を残しており、いいつなぎ役になっています」 そんなソフトバンクにも課題がある。抑えのオスナがピリッとしないことだ。 「先発は枚数がそろい、登板過多になりがちな中継ぎ陣の運用も倉野信次チーフ投手コーチがいるから大丈夫。その分、防御率3点台後半と不安定なオスナが目立ちます。年俸10億円投手だけに2軍に落とすわけにもいかないでしょう」 そのソフトバンクを追う1番手は、2年連続最下位からの巻き返しを狙う日本ハムだ。 「打線はもともと良かった上に、北山亘基(こうき)、伊藤大海、山﨑福也(さちや)、加藤貴之と先発投手がそろってきて、チーム防御率も2.65と安定。ショートで水野達稀、キャッチャーで田宮裕涼(ゆあ)が飛躍したのも大きい。どこでも守れる上に、1番打者としても、代打としても器用にこなす郡司裕也がいるのも面白いです」