パリ五輪世代のCBコンビが注目のマッチアップ。鳥栖の木村誠二、川崎の高井幸大が見せたパフォーマンスは?
高井はJ初ゴール、木村も得点に関わる
[J1第14節]鳥栖 5-2 川崎/5月15日/駅前不動産スタジアム 鳥栖がホームで、川崎を5-2で下した一戦で、先日、パリ五輪出場を決めたU23アジアカップでCBコンビを組んだふたりの対戦が実現した。 【動画】鳥栖×川崎のハイライト 鳥栖の22歳のCB木村誠二と、川崎の19歳のCB高井幸大だ。 ともに4バックのCBとして先発を果たしたなか、先に魅せたのは高井だ。13分、右からのCKにニアで強烈なヘッドで合わせ、嬉しいJ初ゴールを決めてみせた。 高井はその後も自慢のビルドアップでチームに貢献。しかし、26分に同点に追いつかれると、その後は相手に上手く対応できないシーンもあり、試合後にはCBとして5失点を悔やんだ。 「(5失点は)ありえないし、切り替えて頑張りたいです。点を取れたのは良かったですが、勝利に貢献する得点をしたいです」 一方、木村は高井について「アジアカップを一緒に戦った仲間でどういうプレーをするか分かっていましたが、特別敵対視することはなかったです」と語りつつ、高井の得点に関しては「あれはちょっと悔しかった」と振り返る。 それでも「やり返したかったですけど、(原田)亘くんが決め切ってくれたので」と、自身も後半開始早々に右CKから強烈なヘッドを放ち、そのこぼれ球を原田が押し込んで、チーム4点目につなげてみせた。 そして木村は改めて高井との対戦を通しての想いも話してくれた。 「個人のプレーで言ったら、あいつのほうが良かったかもしれないです。ビルドアップは安定していましたし、チームとしての回し方もあるかもしれないですが、そこはやっぱり普通に良い選手だなと感じましたね。 ただ自分も鳥栖でビルドアップをやっていますし、今日の反省を活かして、次により良いプレーをできるように切り替えてやっていきたいです。 今日は前の選手の(守備に)助けてもらった面もありますが、そこを後ろから動かすのも僕らの仕事。その意味では上手い具合にいけていたのかなと感じます。ただ、より良い守備をできるようにしていきたいです」 ともにこの試合でも貴重な経験を得たはず。今後のふたりの切磋琢磨にも注目したい。 取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)