第50回衆院選は15日に公示される。青森県3選挙区には自民、立憲民主、日本維新の会、共産、国民民主の5党が前職・元職・新人の計9人を擁立するほか、無所属新人2人が立候補を予定する。立候補者は2021年の前回選挙より3人多い11人となり、県内が3選挙区制となった17年以降最多となる見通し。引き続き3議席独占を狙う自民に対し、野党が裏金事件などで攻勢を強める。県内には各党の幹部が応援に入るなど、既に激しい前哨戦が繰り広げられている。 　12年衆院選から県内の全議席を独占してきた自民は1区に津島淳氏（57）、2区に神田潤一氏（54）、3区に木村次郎氏（56）、比例代表東北ブロックに江渡聡徳氏（69）＝いずれも前職＝を擁立する。政権継続の必要性を訴え4人全員の議席維持を目指す。 　自民と連立政権を組む公明党は、3選挙区で自民前職の推薦を決定。自民からの支援を見込む比例東北で、2議席の獲得を目指す。 　前回は立民、共産だけだった野党候補は、維新、国民を加えた4党に増え、野党共闘の動きは限定的となっている。 　立民は1区で元職升田世喜男氏（67）、3区で新人岡田華子氏（44）を擁立する。裏金事件は「自民1強」の政治状況が背景にあるとして、政権交代や与野党伯仲の必要性を強調する。2区では三戸町長の松尾和彦氏（61）が無所属で出馬し、立民県連から「公認に限りなく近い支持」の形で支援を受ける。 　共産は1区に新人斎藤美緒氏（44）、2区に新人久保将氏（70）を立て、3区は独自候補擁立を見送る。比例東北に立候補する前職高橋千鶴子氏（65）の議席維持のため、選挙区と連動して支持拡大を図る。 　維新は3区に新人長坂淳也氏（48）、国民は2区に新人金濱亨氏（36）を擁立。3区には無所属新人の其田寿一氏（38）が立候補する。 　比例東北にはれいわ新選組が五所川原市出身の新人佐原若子氏（70）、参政党が青森市出身の新人山中泉氏（66）を擁立する。