消費増税のダメージは想定以上? 個人消費に見える弱さ
製造業の生産動向にも下振れリスクか
また製造業の生産動向も期待外れでした。筆者はIT関連財(半導体等)の需要持ち直しによって、やや長い目で見れば、製造業全体が上向くとの見方を維持していますが、国内消費の弱さに鑑みると、下振れリスクを意識せざるを得ません。経済産業省公表の鉱工業生産統計によると、10月の製造業生産高は前月比4.2%と大幅に落ち込みました。また同時に示されたメーカーの生産計画に基づくと、11月の生産高は10月からさらに落ち込む模様です。ここへ来て米国、中国、欧州にそれぞれ回復の兆候がみられていることから、輸出向けの需要はそこそこ期待できる状況になってきましたが、それでも製造業の生産動向には注意が必要です。
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