「とにかく目立って」冬の交通事故防止へ 反射材の着用にもこつ…運転手はハイビーム活用を 長崎
冬は日没が早く、交通事故の危険性が高まるため、長崎県警は歩行者に対して反射材の着用を、運転手に対しては車のライトを上向きにするハイビームの活用を呼びかけている。長崎市内で県警による報道関係者向けの反射材効果体験会があり、見え方の違いを記者が実感した。 ライトが当たると、明るく光って見える反射材。夜間に車で走る運転手から歩行者が見える距離は約25~40メートルとされているが、反射材を着用している歩行者は約60メートル以上離れていても見えるとされる。 体験会は11日、尾上町の県庁西側道路であり、歩行者がライトをロービームにした車の30メートル先と50メートル先にいるとの想定。反射材の有無で見え方の違いを比較した。50メートルの場合、反射材がないと認識するのが難しく、反射材があれば暗闇に光が浮かび上がり認識できた。 反射材は近年、たすきのほか、キーホルダーや手首などに巻き付けるバンド型、靴やかばんに付けるシールなど豊富な種類があるが、足や手首など動きの大きい部分に着用している方がはっきりと認識できた。 県警交通企画課の小川隆博管理官によると、靴のかかとにシールを貼ったり、車のライトがロービームでも運転手に見えるように腰より低い位置に着けたりすることがお勧めという。交通事故に遭わないためには「とにかく目立つこと。明るい色の服を着用することも大切」と話す。 一方、運転手に対してはハイビームを呼びかける。照射範囲はロービームが一般的に約40メートル、ハイビームは約100メートル。道交法は、夜間走行時はハイビームが基本で、対向車や前に車がいる場合はロービームに切り替えると定めている。小川管理官は「こまめに使い分けて事故を未然に防いでほしい」としている。