愛と感謝の“喜寿ノック” 高校野球部監督歴任・渋谷さん(山形)祝う
日大山形、青森山田、山形商業の各高校で野球部監督を歴任し、先月まで青森山田高でアドバイザーを務めた渋谷良弥さん(77)=山形市青田南=の喜寿を祝う記念シートノックが3日、上山市の三友エンジニア体育文化センターグラウンドで行われた。スポーツ少年団の選手や、指導者になった教え子を相手に愛情たっぷりのノックを披露し、大きな拍手が送られた。 県内各地の20チームが出場した「球道杯 少年少女野球大会」の開会式に続いて実施した。同大会の前身は渋谷さんの名前を冠して2001年にスタートした「渋谷杯」。出場スポ少には日大山形高で渋谷さんの指導を受けた監督やコーチが多数おり、大会事務局が記念ノックを企画した。 共に汗を流したかつての教え子6人と、開会式直後に対戦する2チームの選手が守備位置についた。大勢のギャラリーが見守る中、渋谷さんは自由自在にバットを操り「ナイスキャッチだ」と選手を鼓舞。一方で教え子には容赦なく厳しいコースに打ち込み、好守備に笑顔を見せた。
神町下ニューリッチベースボールクラブのコーチ・金田和幸さん(55)=東根市神町東1丁目=は「高校時代に戻った感じ。捕るのが難しい場所に打ってくるのは変わらないな」と感慨深げ。渋谷さんは「昨晩は気持ちが高ぶって寝付けなかった」と話し「こうした機会をつくってくれたことが涙が出るくらいにうれしい。これからも山形の野球界に恩返ししていきたい」と感謝していた。