新宿での焼身自殺未遂事件 報道が少なかったのはなぜ?
そして、報道する対象としては、(1)政治家や芸能人などの著名人 (2)時代を色濃く反映するケース (3)手段や動機が特異な場合、などの3つをあげる。これを元に、個別のケースに応じてデスクらが判断することになる。今回のケースは、通常なら私人の自殺は報道対象ではないものの、(3)に該当するのは明らかで、なおかつ集団的自衛権に言及していたようなので(2)にも当てはまる可能性がある、と判断されたようだ。 朝日に限らず、各社とも似たり寄ったりの判断基準だろう。また、今回の場合、政治的主張があり、報道することでその主張を広く伝えてしまえば、今後、同様の手口で自らの主張を行う模倣、もしくは同一人物による再発の可能性も考えられる。そういう意味でも、報道を抑え気味にした理由があったと言えるだろう。 (文責・坂本宗之祐)