<挑戦の春・’21センバツ専大松戸>第5部 選手紹介/3 /千葉
◇下半身鍛え投球に磨き 中舘宙投手(2年) スライダーを中心とした多彩な変化球とスピードのある直球が中舘宙(みち)投手(2年)の武器だ。 2020年の秋季県大会はベンチ入りしたが、登板機会はなかった。関東大会ではベンチ入りできなかった。ボールボーイが着ける「補助員」と書かれた赤いリボンを渡された。 今、関東大会でベンチ入りできなかった悔しさをバネに練習に励んでいる。赤いリボンは練習グラウンドの自分のロッカーに貼り付けた。気持ちがくじけそうな時は、そのリボンを見て奮起した。 練習グラウンドに造成されている上り坂を利用して毎日走り込みをし、下半身を鍛えた。体重も5キロ増えた。十分に自信が持てなかった投球に磨きがかかり、投球フォームには力強さが増してきている。「たとえ短いイニングであっても、登板のチャンスがあれば得意の変化球で試合の流れを作っていきたい」と意気込む。 ◇バント、盗塁、小技武器に 石神遥樹外野手(2年) 石神遥樹外野手(2年)は20年の秋季県大会と関東大会を通じて5試合に出場。延長十六回に及ぶ熱戦となった県大会準々決勝の千葉学芸戦ではサヨナラスクイズを決めた。 「数をこなして小技を磨いた」。バントは相手の守備位置を見て隙(すき)を突く。盗塁は投手のクセを見極める。これを武器にした。 「やらされる練習でなく、積極的な練習にしよう」「試合で必要な対応力を意識しよう」。全員で一斉に行うアップトレーニングやキャッチボールの前に、いつも大きな声で部員たちに呼びかける。毎日繰り返すうちに、いつのまにか「声かけ担当」のようになった。 昨年11月末、練習中にボールが手に当たり左親指を骨折した。一日も早く練習に復帰しようと食事や生活に気をつけた。1月中旬には完治し、練習に復帰した。「守備、代打、代走など自分の仕事を果たして、期待に応えられるようにしたい」と言う。=つづく