川西拓実×桜田ひより×井之脇海×栁俊太郎に聞く“1人がいい? みんながいい?”「僕はめっちゃ1人です!」
「桜田ひよりすごいな」と打ちのめされました
――井之脇さんはいかがですか。 井之脇 僕は桜田さんですね。殻に閉じこもった清澄を外へ連れ出すために、航太郎と陸が失踪した潮のもとを訪ねるシーンがあるんですけど、そのときの桜田さんが台本を読んで想定していたより、純度の高いお芝居をされてて。 栁 やばかったね、あそこ。 井之脇 わかりやすい言葉で言えば涙が出ちゃうみたいなお芝居で。でも正直、台本を読んだときに僕らの中ではそういうイメージではなかったんですね。なんならその後に僕と栁さんとでちょっとちょけるくだりがあったんですけど、段取りから桜田さんが真に迫ったお芝居をされて、僕らは「あの芝居をやられちゃったら、この後もう何も言えないよね」って感じでした(笑)。 栁 2人で「すごいね」って話してたもんね。 井之脇 もちろん他のシーンも全部すごかったですけど、特にそのシーンは「桜田ひよりすごいな」と打ちのめされましたね。 栁 何回涙出るんだよって。涙腺が壊れるんじゃないかと心配になるくらい、パワーのあるお芝居でした。 桜田 恥ずかしいですね、これは(照)。 川西 僕も初号試写でそのシーンを観たとき、すごく印象に残りました。何と言うか、内から出てくるものを隠そうとするけど隠せないっていうのが伝わってくるお芝居だったんですね。僕がお芝居のことを語るのはおこがましいですけど、“すげえな”って思いましたね。 桜田 潮はきっと、もうAZURは自分がいなくても成立する空間になってるんだろうなと想像しながら生活していたと思うんですね。その寂しさを体の中に取り入れて臨んだので、悔しさとか切なさが溢れてきて、気づけばああいうお芝居になっていました。 ――では、栁さんもお願いします。 栁 僕は川西くんですね。みんな、聴いてないのかな、川西くんの生歌。 桜田 聴いてないです。 川西 そっか。レコーディングのとき、一緒だったのは栁くんだけだったから。 栁 あの生歌はやばい。 桜田 うわあ。それは特権ですね。 栁 しかも結構近くで聴けたんですよ。そのときの川西くんの声を真似しようとしても俺には出せない。やっぱり声の出し方がプロって違うんだなって圧倒されました。 川西 はず……(照)。ありがとうございます。 栁 当たり前ですけど、カラオケでちょっと上手いくらいの人とはレベルが違う。あの生歌を聴いたら、やばいしか言えなくなりますね。 川西 こんな間近で褒められると僕の方が何も言えないです(照)。でも、本当に嬉しいです。