全英に不在のタイガー・ウッズは何をしているのか
ゴルフの全英オープンは英サウスポートのロイヤル・バークデール・ゴルフクラブで3日目が終了。首位には通算11アンダーとしたジョーダン・スピース(米国)、松山英樹は通算4アンダーの5位タイに浮上した。 だが、今年の全英にはタイガー・ウッズがいない。 ウッズは何をしているのか。 7月21日にNFLオークランド・レイダーズのロゴが入ったビリヤードテーブルの写真をツイッターで投稿していた。「ビリヤードテーブルの新しい布」と書いており、ラシャを張替えたようだった。 このビリヤード台の写真つきツイートには、800件近いリツートがされていた。 「気に入った!」というレイダーズファンや「写真を見せてくれてありがとう。健康が戻るように祈っています」などの好意的なメッセージが書き込まれていた。 ウッズは、5月末に飲酒または薬を使用した状態で車を運転した疑いで逮捕された。人相がまるで違う写真や取調べ中の動画まで公開され大きくイメージダウンした。それ以降、ウッズ自身、何度かツイッターでメッセージを発信している。7月始めには、処方箋薬の服用を管理するための集中トリートメントを終えたこともツイッターで報告した。 ウッズ不在の全英に寂しさを感じている人は少なくないようだ。 米ゴルフチャンネル電子版などによると、全英オープンを主催するR&Aのマーティン・スランバーズ最高責任者は、18日に「彼(ウッズ)がここで再びティーアップするのを待っている。彼の状態がよくなり、再びゴルフへの情熱を取り戻すのを待っている」などと語ったそうだ。 ワシントンポスト紙はタイガー・ウッズについてのコラムを掲載した。 「世界で最も優れたゴルファーたちは、この週末は全英オープンで競い合うため、イングランドのサウスポートで過ごしている。タイガー・ウッズはどうかといえば、彼はとても素敵なレイダーズのビリヤードテーブルを手に入れ、フロリダにある彼の自宅で楽しんでいる」 記事ではツイートに投稿された画像を紹介し、「今年の初めにまた腰の手術をしたウッズの回復にとって、これはよい知らせであると願いたい。ビリヤードのショットは体を曲げるような動きをしなければいけないのだから」と、ウッズの腰の状態がビリヤードを楽しめる程度には回復していることを望むと書いた。 カリフォルニア育ちでレイダーズファンであるウッズは、今年1月レイダーズのQBが怪我をしたときに「MVPにふさわしいシーズンだったのに、心が痛む」とウェブサイトに書いていたという。今は、ウッズファンが心を痛めている。 ワシントンポスト紙は、「ウッズが再びトップ選手としてプレーする姿をもう見ることができないのではないかと、アンハッピーになっているファンは少なくないだろう」と述べている。 コラムを書いたビーラー記者は空しい心境を書き綴った。 「ウッズは41歳。PGAツアーに再び参加するのに年を取り過ぎているわけではない。しかし、腰の問題を乗り越えられないように見えるだけでなく、痛み止めの薬にも問題を抱えていることが明らかになった」 「イングランドに話を戻せば、ゴルフファンにとっては、直接的ではないにしろ、かつてのグランドスラムを思い出させるものだ。36ホールを終えて首位のジョーダン・スピースは24歳以下のゴルファーとしてはウッズ以来、最も成功している選手。今年の全米オープンで勝ったブルックス・コプカは全英オープンの優勝も狙っている。2000年にウッズが達成したように」と、スピースやコプカにウッズのかつての活躍が思い出されると締め括った。