ヒットドラマ脚本家が伝授「強運を呼ぶ習慣」とは?浅田美代子さんなど強運の人に共通すること
「強運習慣」の基本は“ご機嫌”でいること。面倒なことはしなくてOK
「強運習慣」というと、“毎日お財布を拭く”とか、“吉方向に何かを置く”とかといったおまじないのようなことを思い浮かべるかもしれません。 もちろんそれが自分に合った方法で気分がよくなるのならいいのですが、まず何よりも大切なのは、あなたが「ご機嫌に過ごす」ことです。私の観察によると、運のいい人というのはみんな「機嫌がいい」のです。「運がいいから機嫌がいいんでしょ」というのとも違い、むしろ、機嫌がいいから運がよくなったのではないかとお見受けします。 例えば、俳優の浅田美代子さん。久世光彦さんや樹木希林さん、明石家さんまさんといった錚々たる大物の方に可愛がられていますが、彼女は本当に“くよくよする”ということがありません。以前に旅行先のオーストラリアで大規模な停電に遭ったそうなのですが、普通なら「せっかくのお休みにこんなことになって…」と落ち込みそうなところ、彼女はろうそくの灯りで過ごすことを楽しんでみたり、「冷房がなくて暑いけれど、寒いよりいいよね!」とのんびり考えたといいます。彼女は自分の気持ちを上げて、“機嫌がよくなる方”に自然に向かうことができる人なのです。 同じ不運に見舞われても、不機嫌になる人より、明るく乗り越えていく人の方を運命の女神が大切にしてくれるのは、当然のことのように思えます。運は、楽しいこと、風通しのよいところ、気持ちのよいところが大好きなのですから。
いち押しは「好きだったことをもう一度やってみる」こと
自分の機嫌がよくなることをするのが、私の「強運習慣」の基本ですが、中でも特におすすめしたいのは、「かつて好きだったことをもう一度やってみること」です。仕事や子育てが一息ついて、自分の時間が持てるようになったら、ぜひ一度、ご自身の人生を振り返ってみてください。「自分年表」を作ってみるのもおすすめです。 そして、子どもの頃に好きだったこと、時間を忘れて夢中になったこと、誰かに褒められたことを思い出してみてください。「そういえば私、絵を描いている時だけは徹夜しても平気だったわ」「ピアノの発表会で褒められたわ」といったことがあれば、それをいま一度やってみて、それに思いきり夢中になってみてほしいのです。 子どもの頃のことだともうあまりピンとこないのであれば、以前から気になっていたことでも構いません。「俳句を作ってみたい」とか「古典を読んでみたかった」など、“興味はあったものの手を出してこなかったこと”をやり始めてみるのもよいでしょう。 これからは人生100年時代、「夢中になるくらい好きなことがあるということ」はあなたの希望になるはずです。 仕事になるようなことや立派なお勉強でなくても、編み物でもお菓子作りでも、なんでもいい。それらは辛いことがあったとき、きっとあなたを支えてくれます。打ち込むほどに楽しみを感じさせてくれます。関わる世界や人も広げてくれるでしょう。 続けていたら、ひょっとするとYouTubeで人気になったり、ブログから出版することになったり、サロンを開いたりすることだって、いまどきはあり得ることです。 私も、子どもの頃に習っていたエレクトーンの練習を最近再開しました。嫌なことがあっても、夢中になって弾いているといつの間にか頭の中から消えていくんですよね。また、まだまだ勉強することがあると感じるのは素敵なことだと実感しています。 なかぞのみほ●脚本家。日本大学芸術学部卒業後、広告代理店勤務、コピーライター、占い師の職業を経て、88年に脚本家としてデビュー。2007年に『ハケンの品格』が放送文化基金賞と橋田賞を、13年には『はつ恋』『Doctor-X 外科医・大門未知子』で向田邦子生と橋田賞を受賞。現在も占い師としての活動を継続中で、これまでの経験を生かして、エッセイ『占いで強運をつかむ』『相性で運命が変わる 福寿縁うらない』(ともにマガジンハウス)など著書多数。公式サイト『解禁!女の絶対運命』の監修も手掛ける。 取材・文=尾崎真佐子 編集=鈴木彩(婦人画報編集部)