看護師を退職して82歳から新たな挑戦 『憩いの場』として飲食店開業 「ここでくつろいで、いっぱい話をして、愚痴を言って…」
82歳の元看護師の女性が青森市で自宅を改装し、「憩いの場」をオープンさせました。 女性は50年以上看護師として勤務していて、飲食業は未経験ですが、情熱に突き動かされ新たな挑戦を始めました。 【写真を見る】ほっこり庵の「うどん」や「いなり寿司」 ■82歳でオープンした「憩いの場」 6月8日にオープンした青森市原別の「くつろぎ処ほっこり庵」。店を切り盛りするのは、須藤ツルノさん(82)。そんな須藤さんの朝は、メニューの一つ「おいなりさん」の仕込みから始まります―。 須藤ツルノさん 「全部素人でやっているので、どこかに住み込んで身に付いたもので動ければいいけれど、全くやったことない。みんな看護師なので―」 須藤さんは、県内外の医療機関や介護老人保健施設などで看護師として勤務してきました。 ■50年以上働いてきた看護師を退職 「憩いの場」作るために… 50年以上、看護の第一線で働き2023年8月に退職。その退職理由も、自宅の1階を改装して新たな挑戦を始めるためです。 須藤ツルノさん 「じっとしていられない。仕事を活かしていきたい。仕事が好き。看護の仕事」 須藤さんが志したのは、看護の現場で不足していると感じていた「高齢者の憩いの場作り」です。自宅に閉じこもりがちになり、人と話をする機会が減った人が集えるようにしました。 ■高齢者に気軽に足を運んでほしくて… 客と談笑する須藤さん 「認知症のテストって大変だよね。緊張して」 「緊張するよね」 「緊張する」 「緊張で逆におかしくなるよね。覚えていたのにって思うよねー」 料理も須藤さんが一から考えて提供しています。土産用のポンせんべい(150~200円)は、機械をインターネットで購入し焼いています。また、店内で提供するメニューはうどんは250円、いなり寿司は2個で180円、コーヒーは100円。年金で生活する高齢者も気軽に足を運べるように可能な限り価格は抑えました。 ■利用客の反応は… 利用客は 「買い物行って、ごはんの支度をして(1日が)終わっちゃう。(それだと)ぼけが進んでしまいそうで(店に来ている)。(笑う利用客)」 「(ほっこり庵という場所は)とってもいいと思う」