指宿海上保安署が回収し、指宿市が引き取って処分した大量のたばこ（同市提供）

　鹿児島県薩摩川内市の下甑島に大量のたばこが漂着した問題で、２１～２５日に指宿市など南薩一帯でも大量に回収されていたことが２５日分かった。長崎税関鹿児島税関支署は、たばこは中国製とみている。 〈関連〉中国製たばこ？ 海岸に謎のパッケージが大量漂着　住民ら回収に追われる　甑島

　指宿海上保安署などによると、指宿市の山川漁港沖で２１日、遊漁船が段ボール２箱を引き揚げたほか、同署の巡視艇も１箱回収した。同日は南九州市の松ケ浦海岸で清掃作業があり、段ボールやカートン箱入りのたばこも回収されていた。同署は２２、２３日も巡視艇で洋上から回収し、沿岸の指宿市や南大隅町に引き渡した。 　指宿市では２２～２４日、市内一円の海岸で漂着しているのが見つかった。新聞報道を受けた２５日は枕崎市でも市民の通報を受け、市が数カ所で回収した。指宿市が回収した分だけでも軽トラック２台分に上る。 　鹿児島税関支署は県警などと合同で調査したが、「腐敗が進むなど状態が悪く、通関済みのものか判断できない」としている。海洋投棄された可能性もある。処理は各自治体に任せる方針で、可燃ごみとして焼却処分されている。