“生命の源”岩手山の伏流水が湧き上がる場所 盛岡市「生出(おいで)」の地名の由来 岩手県
岩手めんこいテレビ
岩手山の麓にある盛岡北部の地域「盛岡市下田生出」は、水が豊富な地域で田園風景が広がっている。 「生出」と書いて「おいで」と読む。 長年にわたり県内各地の地名について調査し、著書も手掛けている奥州市出身の宍戸敦さんとこの地名の由来を探る。 盛岡市下田仲平にある「生出湧水」では、水面を注意深く見てみるとボコボコと湧き上がっているのが分かる。 湧き出ているのは「水」。生出には「水」が「生」まれ出ている。 宍戸さんによると「岩手山の伏流水が地下をくぐって最後に「生出湧水」から湧き上がっている」という。 岩手山から流れてくる際に自然にろ過されたきれいな地下水が、この場所から湧き出し、その水量は1分間に45トンだという。 宍戸敦さん 「生出というのは、まさに生命の源が沸き上がっている。それがこの『生出』という地名ということになる。まさに沸き出づる場所というので『生出』という地名になる」 「生出湧水」は古くから地域の人たちに利用されてきた。 この地域では生出のきれいな水を活用して、ニジマスの養殖やハスの栽培など地域活性化につながる取り組みをおこなっている。 生出の人気スポット「ユートランド姫神」は、温泉・宿泊・BBQなどが体験できる多目的施設だ。 産直コーナーでは、生出のきれいな水で育ったクレソンがずらりと並んでいる。 ユートランド姫神の齋藤由妃さんによると「クレソンはきれいな水でしか育たないと言われているが、地元・生出ではたくさん採れる」と話す。 ユートランド姫神の人気メニューの「姫神ラーメン」は、このクレソンが練りこまれた緑色の麺が特徴だ。 福永一茂アナウンサー 「(麺の)のどごしがたまらないですね。後味が少し普通の小麦だけの麺とは違うので、これがクレソンの力なのかなと感じます」 盛岡市下田生出は、岩手山から流れる豊かな伏流水で自然の豊かさを感じさせてくれる地域だ。
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