【欧州市況】株は通年で小幅高、ドイツ・スペイン上昇もフランス不調
(ブルームバーグ): 31日の欧州株式市場は、薄商いのなか英国株とフランス株が上昇。2024年を小幅高で締めくくった。
英国のFTSE100指数は0.6%、フランスのCAC40指数は0.9%それぞれ上昇した。両市場は半日立ち会いで、ドイツ、イタリア、デンマーク、スイス、フィンランドの各市場は休場だった。
欧州株の代表的な指標であるストックス欧州600指数は2024年の通年で約6%上昇。同指数の算出が1998年に開始されて以降、上昇した年の平均上昇率は16%だったが、これを大きく下回った。対照的に、米国のS&P500種株価指数は指数寄与度の高いテクノロジー株がけん引し、24%の上昇を達成した。
国別では、ドイツのDAX指数が19%高、スペインのIBEXが15%高、イタリアのFTSE・MIBが13%高とそれぞれ好調だったが、フランスのCAC40は2.2%安と大きく後れを取った。
フランスはマクロン大統領が6月に議会を解散して以降の政治混乱で、国債利回りも上昇。同年限のドイツ債とのスプレッドは2012年以来の高水準に拡大し、金融株や内需関連株を圧迫した。
また、中国の消費者が高級ハンドバッグやスキンケアへの支出を控えたことで、フランス株の主力である高級ブランド銘柄が売りに押された。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン、ロレアル、ケリングはいずれも下落率上位に名を連ね、ケリングに至っては下落率が約40%に達した。
31日の欧州債市場は、英国債が上昇。同国10年債の米国債に対する上乗せ利回りは前日の7.5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)から5bp弱に縮小した。
原題:European Stocks Eke Out Yearly Gain Amid Trade, Politics Worries(抜粋)
French Stocks Stand Out With 2024 Loss as Political Risk Weighs、UK 10-Year Yield Premium Over US Falls 2.1 bps to 5.42 bps(抜粋)
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Kit Rees, Sagarika Jaisinghani