「雨の香り」発生させる微生物→「香水の原料」で活用へ…韓国のチームが研究
【08月21日 KOREA WAVE】韓国環境省傘下の国立湖南(ホナム)圏生物資源館は20日、雨の独特な香りの原因物質である「2-メチルイソボルネオール」を作るノストック属の藍藻を発見し、この関連菌株を培養する技術について特許を出願したと明らかにした。 国立ホナム圏生物資源館は、2022年に着手した研究事業「土壌藍藻ライブラリー構築」によって、島しょ地域の土壌藍藻の研究を開始し、資源館本館が位置する全羅南道木浦市高下島(チョルラナムドモッポシコハド)の土壌から「2-メチルイソボルネオール」を作る微生物を発見した。 藍藻由来の物質である「2-メチルイソボルネオール」は、雨が降る際に感じられる香りや土の香りを引き起こす揮発性有機化合物であり、人体に有害ではないが、その特有の香りが不快感を与える可能性があるため、飲料水の水質監視項目に指定されている。 同館図書生物融合研究室長のチェ・ギョンミン氏は「2-メチルイソボルネオールは、欧州などでは自然の香りを模倣した香水の原料として利用されるなど、産業的な活用可能性が高まっている。最近、韓国内の研究者によって、この香りが集中力向上など、脳の活動に肯定的な効果を示すことが明らかになった」と述べた。 研究チームは、島の土壌から得られた微生物が2-メチルイソボルネオールを生産するノストック属の菌株であることを突き止め、培養方法を開発。今年7月に特許を出願した。 チェ氏は「これまで国内では水系藍藻の研究が主だったが、今回の発見は、これまで認識されていなかった島しょ地域の土壌藍藻の産業的活用の優位性を確認したものだ。香水の原料など国家的な生物産業の活性化のため、2-メチルイソボルネオールが脳の健康に与える肯定的な影響に関する追加研究を積極的に推進していく」と強調した。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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