生成AI、学校での活用模索 長野県安曇野市の明北小で研修会
長野県安曇野市明科の明北小学校(浅川浩校長)で20日、生成AI(人工知能)の研修会が開かれた。教師の長時間勤務が社会的な問題となる中、文書作成やデータ処理など事務作業の効率化を進める目的で、同校の教師10人が活用方法や注意点を学んだ。教師が児童と触れ合う時間、授業の準備に当てる時間を増やす狙いもある。 情報技術に詳しい安松大介教頭(50)が講師役を務め、教師たちは実際にIT大手グーグルの生成AI「Gemini」を使ってみた。プロンプト(命令)の欄に「小学校理科の植物の生育に関するテスト問題を15問作って」と入力すると、瞬く間に回答があり、教師たちから「すごい」と歓声が上がった。 生成AIを既に活用している安松教頭は「420人分のアンケートの取りまとめを30秒で終えた」と話し、事務作業の省力化に大きく役立つことを強調した。その一方で、「生成AIはうそをつく。あくまで、たたき台として利用することが大事。個人情報の保護のため、個人名や住所、成績などをひも付けて利用しないことも重要だ」と話した。 初めて生成AIを使ったという滝澤佑次教諭(26)は「相談できる先生が不在の時など、考えのヒントとなる。2学期に実際に使ってみたい」と話していた。 アドバイザーとして参加した市教育委員会の担当者は「興味はあるが実際に使ったことのない先生も多いと思う。研修会など現場の要望があれば、市教委でも支援していきたい」と話していた。
市民タイムス