「日本一目指して」 センバツ出場・日本航空石川、山梨校と練習試合 /山梨
◇寮生活で交流「同志」からエール 能登半島地震で被災した、第96回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)に出場する日本航空石川(石川県輪島市)が2日、被災後の拠点としている山梨キャンパス(山梨県甲斐市)で日本航空(同)と練習試合を行った。午前、午後の2試合を12対4、5対2で連勝し、順調な仕上がりを見せた。【大和田香織】 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち 日本航空石川は能登半島地震の影響で、学校ごと山梨に拠点を移している。2日は練習試合解禁日で、荒牧拓磨(2年)が本塁打を放ち、一時は避難所に身を寄せた福森誠也(2年)が好投するなど、はつらつとプレー。中村隆監督は「久々の実戦で固さが見られたが勝利できて良かった。山梨に来ていろんな方のおかげで練習できている。福森は秋から力をつけてきたところに被災したが山梨で自分らしい投球が出てきた。活躍する姿が少しでも被災した方の力になれば」と話した。 両校の選手は雨天練習場を交代で使用し、寮生活では顔を合わせると互いに積極的に話しかけたりしてきたという。宝田一慧主将(2年)は「山梨校(日本航空)の選手たちには不便な思いをさせてしまったが、交流ができ貴重な経験ができたと感謝している」と話した。 センバツに出場しない山梨校の藤森友基主将(2年)は「今日は緊張してしまったが、プレーについて感想を聞いたりする、同志のような関係。センバツではぜひ日本一を目指してもらい、夏は甲子園で今日のように対戦したい」とエールを送った。大会は、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で18日に開幕する。