厄除け願い込め 切山椒づくり 1年の締めくくりに 鶴岡市の老舗
近づく年の瀬を告げ、1年の厄を払う縁起菓子として親しまれている「切山椒」作りがいま、鶴岡市で盛んに行われています。 「切山椒」はもち米に、サンショウの粉と砂糖を練り込んでそば状に切ったもので、ほのかな甘さの中にわずかに辛味が混じり合う独特の風味が特徴です。 明治時代に鶴岡市内の菓子職人が東京・浅草で販売されていた菓子に着想を得て作ったことが始まりとされています。 鶴岡市では厄除けのためにとげが生えているサンショウの木を庭先に植える習慣があり、1年の厄を払い良い新年を迎えられることを願う縁起菓子として市民に親しまれています。 鶴岡市内の菓子店では毎年、師走が近づく今の時期に切山椒作りが盛んに行われます。明治時代から続く老舗の木村屋では地元で採れたもち米とサンショウを使い、白と黒の2色の切山椒を製造しています。 木村屋 吉野真商品管理係長「この時期ならではのものとしてことし1年いろいろなことが様々あったと思うが、ことしの厄を落として清らかな気持ちで来年を迎えてほしいという願いがある」 木村屋の切山椒作りは12月中旬まで続きます。