レディース暴走族のトップで覚醒剤の売人だった女性は、改心し「みんなの母親」目指す(下) 過去を武勇伝のように語る彼女に、正直な思いをぶつけると―
自分の居場所が、元受刑者らの居場所にもなってきた。この場を守ることが、広瀬さん自身を守ることにもなる。 「私は弱いから、一番大事なちいちゃんがいなくなったり、会社が駄目になったりしたら、犯罪でお金を作ろうと思うかもしれない。二度と犯罪をしないとは約束できない」 ▽取材を終えて 記者がパワフルな広瀬さんに出会ったのは、2024年6月7日の火災がきっかけだった。 栃木県栃木市の2階建て一軒家から出火し、2軒が全焼したとの警察発表。火元の家の持ち主に取材のため電話すると、出たのが広瀬さんだった。リフォームしていた社員寮が全焼したという。 「お隣さんに申し訳ない。残念ですけど、社員に裏切られるよりマシ。人の心はお金じゃ買えないからね。私が前向きで元気じゃないと社員も元気じゃなくなっちゃう」 初めて言葉を交わす記者に対して、自身の境遇を包み隠さず話し、火災の被害者とは思えない明るさだった。
その時に広瀬さんの活動を知り、興味を持って取材を申し込んだ。答えは「いつでもいいですよ。元受刑者も真面目に働いて更生できる、頑張っていることを多くの人に知ってもらいたい」という言葉だった。 大伸の広瀬さんは立派だ。でも、恐ろしい過去を意気揚々と語る広瀬さんは、怖い。嫌な顔をされるかもしれないが、そのことを正直に伝えた。答えは「感じたことを、ありのままを書いていい」だった。「みんなの母ちゃん」として生きる彼女に、一つ言えることがある。裏表のない人。
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