会場に悲鳴!3度転倒し号泣の五輪金、ザギトワの世界フィギュア5位敗因は?
フィギュアスケート世界選手権の女子フリーが23日、イタリア・ミラノで行われ、日本の樋口新葉(17、日本橋女学館高)がSPの8位から追い上げて2位、宮原知子(19、関西大)が3位に入りダブル表彰台となった。優勝はケイトリン・オズモンド(22、カナダ)だったが、会場を埋めたファンにショックを与えたのが、平昌五輪金メダリストで、SP2位だったアリーナ・ザギトワ(15、ロシア)の惨敗だ。精密ロボットのようなジャンプの成功率を誇っていたザギトワが計3度も転倒して5位に終わり号泣した。 シニア転向後7戦7勝。平昌五輪の15歳ヒロインに何が起こったのか? 「キャー!」というファンの悲鳴が3度会場に響く。 SP2位からの逆転を狙うザギトワは、基礎技術点が1.1倍となる後半に7本のすべてのジャンプを集中させているプログラム。平昌五輪では是非論もあったが、その勝負の後半に入った冒頭、3回転ルッツ+3回転ループの難易度の高い連続ジャンプのファーストジャンプで転倒してしまったのだ。当然、連続ジャンプにはつなげることができない。 さらに続く2回転アクセルから3回転トゥループにつなげる連続ジャンプでは、後ろのジャンプでバランスを崩して転んだ。 それでもザキトワは執念を見せる。演技構成を変えて、再び3回転ルッツ+3回転ループの連続ジャンプに挑むが、今度は、セカンドジャンプのループの着氷で足がそろい3度目の転倒。リカバリーができない。 精密機械のような正確なジャンプが売りのザギトワにまさかの事態を起きたのだ。 ザキトワは、演技終了直後から泣き顔をとなり、“鉄の女”と称されるエテリ・トゥトベリーゼ・コーチに抱きつき号泣した。キス&クライで128.21点、合計207.72点という屈辱的なスコアが出ると両手で顔を覆った。 平昌五輪のフリーの点数156.65点から、なんと28.44点も低いのだ。また涙が止まらなかった。 今回は平昌五輪で熾烈な争いを演じた銀メダリストのエフゲニア・メドベージェワ(18、ロシア)が右足首痛で欠場。ロシアの期待を背負っての参戦となったが、同国のライバル不在も影響したのだろうか。