町田が筑波大戦で4人重傷 骨折、骨折、靱帯3か所損傷、肉離れ…日本協会に問い合わせへ
町田の黒田剛監督(54)が13日、PK戦の末に敗れたサッカー天皇杯・2回戦の筑波大戦から一夜明けて取材に応じ、世間からの批判を覚悟で敗れた試合後に審判、筑波大の指導者、選手を非難した思いを明かした。この試合で、町田は4人が負傷退場。「何を言われようと選手を守るのも監督の仕事。足にいった危険なタックルをなかったことにして風化させていくことが、サッカー界にとってどうなのか。反感を買ってでも、それは絶対にあってはいけない」と語った。 クラブはこの日、筑波大戦での2人の骨折を含む4人の負傷を発表。全員が長期離脱となる。指揮官は「選手たちは、人生をかけてやっている。涙を流しても流しきれないような状況だと、もっと考えないと。負けたから言うわけではない」と続けた。非難すれば、ネットの炎上などの形で矛先が自身に向くことは分かっていたが、選手のサッカー人生を狂わせかねない事態に黙ってはいられなかった。 筑波大の小井土正亮監督(46)は、試合後の会見で「けがで相手が欠けてしまったことは申し訳ない」と謝罪。同監督から直接謝罪を受けた町田の原靖フットボールダイレクター(56)は「悪意は感じなかったが、4人のけが人が出たことは事実」と、天皇杯を管轄する日本サッカー協会に、判定基準などについて問い合わせを行うことも明かした。 青森山田高で長く教員として過ごしてきた黒田監督は「22歳の大学生でも成熟はしていないと思っている。そこは指導者が違うものは違う、と言うべき。起こってしまったことはしようがない。でも、これをみんなが見つめ直す機会にしたい」。この日で区切りをつけ、首位に立つリーグ戦の横浜M戦(15日・日産ス)に向け、必死に気持ちを切り替えた。 ◆町田の負傷選手 DF張敏圭(チャン・ミンギュ)=左鎖骨骨折 MF安井拓也=右脛骨骨幹部骨折 FW羅相浩(ナ・サンホ)=左足関節靱帯(じんたい)、前距腓(ぜんきょひ)靱帯、三角靱帯損傷 FWデューク=左大腿(だいたい)二頭筋肉離れ
報知新聞社