30代の娘は貯蓄が苦手で、給料が入っても毎月すべて使い切ってしまうそうです。「同年代の友人たちも同じ」だというのですが、本当でしょうか……?
先取り貯蓄の方法
貯蓄用口座として普通預金口座を開設し、毎月決まった金額を先に預けましょう。普通預金口座を利用することで、いつでも好きなタイミングで入金や出金ができます。例えば、冠婚葬祭の祝い金や医療費などの予備費を預けておくと便利です。 しかし、足りなくなったときに都度お金を引き出していては、思うように貯蓄できない可能性があります。将来に向けて確実に貯蓄を進めるためには、財形貯蓄制度がおすすめです。 ■財形貯蓄制度で無理なく貯蓄 財形貯蓄制度とは、「勤労者財産形成促進制度(財形制度)」の一環で、国と企業が協力して従業員の財産形成をサポートする制度のひとつです。 勤務先がこの制度を導入している場合、毎月の給与やボーナスから指定した金額を自動的に天引きして貯蓄できます。この制度は企業や国が働く方の貯蓄を支援するもので、会社を通じて手続きが可能です。厚生労働省によれば、財形貯蓄制度には以下の3種類があります。 ・勤労者財産形成貯蓄(一般財形貯蓄):目的を問わない使途自由な貯蓄 ・勤労者財産形成住宅貯蓄(財形住宅貯蓄):マイホーム取得またはマイホームのリフォームなどを目的とした貯蓄 ・勤労者財産形成年金貯蓄(財形年金貯蓄):年金として支払いを受けることを目的とした貯蓄 いずれも給与天引きで貯蓄ができるため、貯蓄を忘れがちな方や新社会人などに適しているといえるでしょう。また、財形住宅貯蓄と財形年金貯蓄については利子等に対する非課税措置も用意されています。初めは少額から始め、生活に無理がないようにしましょう。
30代の約3割は貯蓄額が200万円未満|貯蓄が難しい場合は「先取り貯蓄」がおすすめ
今回のケースでは30代の娘が貯蓄に苦労しているとのことですが、実際、30代単身世帯の約3割は貯蓄額が200万円未満であるというデータもありました。 物価の上昇や生活費の負担が大きく、給料が入っても出費が多くなるため、貯金が難しいと感じている人は少なくありません。貯蓄が苦手な場合、最初に貯蓄分を確保する「先取り貯蓄」により、使えるお金を制限する工夫が有効です。 出典 金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降) 各種分類別データ(令和5年) 統計表の番号3 金融資産保有額(金融資産保有世帯) 厚生労働省 財形貯蓄制度 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部