チェコの体操選手・チャスラフスカの物語を人形劇に「生涯をかけて貫いた信念と勇気、そして友情を感じてほしい」
去年の夏、チェコから脚本家、演出家たちが来日して、チャスラフスカに影響を与えた遠藤幸雄選手が、どんな人物だったのか、どんな交流のエピソードがあったのか、関係者を取材しました。 当時、体操は日本のお家芸! 日本のエースだった遠藤選手が、その「技」や「精神」をチャスラフスカに授けたと言われています。 人形劇の舞台は、東京オリンピックが開催された2週間、金メダルを目指す二人の勇気と友情を描いています。 今年5月、チェコで初稽古が行われ、出演者の6人が顔を合わせました。チェコ語と日本語の芝居なので、稽古では、日本人の通訳が入りました。
チェコの人形劇は、ほとんどがコメディ。脚本のあちこちにコミカルなシーンが散りばめられていて、チェコのスタッフが大笑いをしているのに、日本人はポカンということも。文化の違いもあって、その都度、時間をかけて理解を深めていきました。 劇中の人形は、ほとんどが糸で操るチェコの伝統的なマリオネットです。その中で「先生」と呼ばれる登場人物だけは、3人遣いの人形で、こちらは、人形劇団プークが作りました。チェコと日本では人形の動きが全く違うので、それも楽しさの一つです。 7月の半ば、今度はチェコのメンバーが来日し、2週間の稽古を終えて、いよいよ、8月2日、初日を迎えます。 人形劇団プークの制作部長・石田伸子さんが公演を前に、心境を語ってくれました。 「6人の役者が人形や影絵を操り、楽器を演奏し、歌を歌い、演じています。こんな舞台は初めてなので幕が上がるまでドキドキの連続です。60年前のチャスラフスカもドキドキしていたでしょうが、体操の舞台を心から楽しんでいたはずです。生涯をかけて貫いた信念と勇気、そして友情を、いまの子どもたちに感じてほしいですね。魅力あふれるチャスラフスカに、ぜひ、会いに来てください!」 最後の最後まで舞台づくりは続きます。果たしてチャスラフスカは着地を見事に決めるのか、見逃せません。