92歳の仲代達矢が舞台あいさつに登場「自分自身がしゃべるのは猛烈に苦手」映画『いもうとの時間』
俳優の仲代達矢(92)が4日、東京都内の劇場で行われた、ナレーションを務めた映画「いもうとの時間」(鎌田麗香監督)の上映後舞台あいさつに出席した。 1961年に起きた「名張毒ぶどう酒事件」の犯人として逮捕され、無実を訴えながらも獄中死した奥西勝元死刑囚の妹・岡美代子さんの姿をとらえたドキュメンタリー。同事件を46年にわたって取材してきた東海テレビが、2024年2月に放送した番組に追加取材・再編集を施して映画化した。 これまでほとんど舞台あいさつに登場することがなかった仲代は、「役者ですから、1つの役をもらえば一生懸命頑張るんですけど、自分自身がしゃべるのは猛烈に苦手。今日はうまくしゃべれるかどうか分かりません」とあいさつした。 仲代は同局製作の映画「約束~名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯~」(13年)で奥西さんの役を演じた。オファーを受けた時の心境を、「俳優にとって実在の人であることも珍しいんですけれども、犯人と目されている人を演じるんだから、よほどこの作品を信じ込まないと、役者としての思いを果たせなかったと思います。演じたことが大変な思いだった」と振り返った。
中日スポーツ