屈指の名作「天守物語」に挑む市川團子 人間国宝・坂東玉三郎との共演に「いっぱい学んでいきたい」
歌舞伎俳優、市川團子(20)が、このほど東京都内で行われた歌舞伎座「十二月大歌舞伎」の第三部「天守物語」(3~26日)の取材会に出席した。 「天守物語」は文豪・泉鏡花の戯曲のなかでも屈指の名作とされ、白鷺城(姫路城)の天守閣にまつわる伝説をもとに、天守閣の最上階に棲む美しく気高い天守夫人・富姫と、若き鷹匠・姫川図書之助の恋が描かれる。歌舞伎俳優で人間国宝の坂東玉三郎(74)が富姫、團子は初役で姫川図書之助を演じる。 大役を託された團子は玉三郎との共演について「ガッツリお芝居をさせていただくのは初めて。自分がどのように食らいついていけるか…いっぱい学んでいきたい」と気合十分。すでに直接アドバイスをもらったといい「感情を一番大切にと言っていただいて。自分なりに考えた、自分なりの感情で挑むようにと教えていただいた」と金言を胸に突き進む。 挑戦する役柄への思いを聞かれると「きれいな世界のままの心で生きている。とにかく心が美しい青年というイメージです」とキッパリ。共感する部分については「重なる部分はなくて…。やはりこんなに心のキレイな人が存在するんだという感想で、自分も姫川図書之助みたいな人を目指して生きていきたい」と謙虚に明かした。 同作への出演について父で歌舞伎俳優の市川中車(58)は喜んでくれたといい、「『頑張れ!』って言ってくれました」とはにかんだ。