「足を運んでほしい」能登半島地震から1年 観光拠点「イカの駅つくモール」の客は震災前の5分の1
テレビ愛知
2024年1月、最大震度6強、高さ4.7メートルの津波に襲われた石川県能登町。51人の方が亡くなり、9000棟以上の建物に被害が出ました。能登半島地震から1年、被災地の観光産業はいま、どうなっているのでしょうか。イカの巨大モニュメントがそびえる能登町の観光拠点「イカの駅つくモール」では、2024年4月に営業を再開したものの、観光客が被災前の5分の1に減少。「地元では売り上げがほとんどない」と話します。 能登町から“観光”をキーワードに、私たちができる支援について考えます。
道の駅「イカの駅つくモール」でひときわ目を引くのが、スルメイカのモニュメント「イカキング」。全長は13メートル、高さは4メートルもの大きさがあります。能登町は古くからイカ漁が盛んな場所で、街中にはイカの加工工場が点在。そのため“イカの町”として発信をしています。
能登町の地図を改めて確認します。観光客が能登エリアに行く場合は、輪島市の朝市通りに行くルートが一般的でした。この日本海に面した沿岸部は“外浦”とも呼ばれています。 一方、富山湾などに面した“内浦”エリアを含んだ周遊ルートは、これまであまり注目されていませんでした。そこで新たなにぎわいを生み出そうと2020年に「イカの駅つくモール」が開業したのです。 しかし現在は、営業時間を短縮せざるを得ない状況だといいます。建物内を見ると、地上から10センチほどの場所に浸水の跡がくっきりと残っていました。浸水の影響で電気設備が壊れてしまい、3カ月間、営業が困難だったのです。
イカの駅つくモールの駅長、林生一郎さんに話を聞きます。 ――道の駅の現状はいかがですか。 「やむなく時短営業をしています。社員も被災していて、仮設住宅から出勤してもらっている方もいます」 ――万全ではない状況で営業中とのことですね。 「そうですね。冷蔵庫の中も空っぽになっていて、フルラインナップで営業できないのが現状です」 ――いま県外から行える支援について教えてください。 「物産展などで石川県能登町から出店されている方も多くいらっしゃいます。インターネットなどでふるさと納税なども可能なので、応援をお持ちしています」
――すでに道路は整備されていて、観光としてこの場所を選ぶことも十分な支援につながると感じました。 「私たちは“今行ける能登”と申し上げていますが、石川県金沢市の方から自動車で来ていただける『のと里山海道』も徐々に復旧が進んでいます。ぜひ足を運んでいただきたいですね」 ――今年さらに復旧する見込みはありますか。 「次の春に向けて、イカの駅つくモールでも遊覧船の再開も控えています。それ以外にも、春に向けて出品される業者もたくさん聞いているので、準備は万端です」 (2025年1月7日放送「5時スタ」より)
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