認識が欠けていた…2千万円超の購入、議会を通さず続けていた 対象の金額は総額1億円を超える 問い合わせ受け、全庁的に調査で発覚
埼玉県富士見市は22日、地方自治法と市条例で2千万円超の物品の購入契約は議会の議決を経なければならないにもかかわらず、2020年度と24年度に購入した2千万円超の小学校教員用の教科書と指導書、移動式バスケットゴールなどの取得が議決を経ていなかった、と発表した。市は「担当者が議決が必要との認識が欠如していた」と理由を説明しており、9月3日に開会予定の9月議会に財産取得の追認議案として提案する。 ミス連発の女性主任を処分 市民に税137万円超を誤納付させ、別人に書類送付、告知怠り、問い合わせ多数
市によると、4年ごとに改訂が行われる教科書に伴って、指定された業者と教員用教科書と指導書を購入する随意契約を結んでおり、20年度の小学校と特別支援学校の教員用の教科書と指導書(計約3663万円)と24年度の小学校の教員用教科書と指導書(計約6028万円)を議決を経ずに取得した。 また、いずれも16年度に競争入札を行った市民総合体育館の移動式バスケットゴール6基(計約2603万円)とプロポーザル方式で導入した学校給食センターの食缶洗浄機1基(約2435万円)も議会に諮らなかった。 7月上旬ごろ、他の自治体に同様の購入契約があるとの問い合わせを受け、市は全庁的な調査を実施。教員用教科書と指導書、バスケットゴール、食缶洗浄機の取得に関する計4件の未議決が分かった。