1ドル148円~150円台、為替荒い値動き 「非常戒厳」など受け
4日の東京外国為替市場で、円相場は円安ドル高に振れ、一時1ドル=150円台をつけた。3日夜には韓国での「非常戒厳」宣布などを受け、海外市場で約1カ月半ぶりの円高水準となる148円台をつけたが、4日未明に解除されると円を売る動きが強まった。日米の金融政策に対する観測も加わり、荒い値動きとなっている。 韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領は3日夜に「非常戒厳を宣布する」と表明。韓国の通貨ウォンが大きく下落し、対ドルで約2年ぶりの水準まで値下がりした。3日の米ニューヨーク外国為替市場では、円高ドル安が進行。投資家がリスクを避けようと、比較的安全な資産とされる円を買ったとの見方が出た。 また、米国の中央銀行にあたる米連邦準備制度理事会(FRB)が12月の会合で利下げするとの見方も拡大。一方で日本銀行が12月会合で利上げする可能性が指摘されており、日米の金利差が縮むとの思惑が広がった。これも円買いドル売りの支えとなり、一時148円台まで円が上昇した。
朝日新聞社