安倍派「裏金」9千万円超議員も 特捜部、還流の経緯捜査
自民党派閥の政治資金パーティー券問題で安倍派(清和政策研究会)の所属議員の中に、最近の5年間で9千万円超のキックバック(還流)を受け、裏金にしたとされる議員がいることが6日、関係者への取材で分かった。安倍派全体での裏金は5年間で1億円超とみられる。少なくとも10人以上が還流を受け、複数が1千万円を超えて受領していたといい、この議員が突出していた。 【一覧】22年分政治資金収支報告書で不記載の疑いが判明した自民党派閥のパーティー券収入
東京地検特捜部は政治資金規正法違反(不記載・虚偽記入)の疑いで、還流額が多い安倍派所属の議員秘書らを中心に聴取を進めており、還流に関する議員とのやりとりなどを確認する。 岸田文雄首相は6日、問題を巡って茂木敏充幹事長らと党本部で会談し、パーティー開催の当面自粛を申し合わせた。信頼回復に向けた党の取り組みを明らかにするまでの期間とし「党として強い危機感を持たなければならない重い課題だ」と表明した。一方、各派閥に対する実態解明の指示は出さなかった。 関係者によると、自民党の各派閥のパーティー券は1枚2万円が相場。