「シン・かわいい女性ピン芸人」くわがた心、大御所に愛される理由 賞レースVや朝ドラ出演にも意欲
ピン芸人・くわがた心がこのほど、大阪市内でよろず~ニュースの取材に応じた。女優の戸田恵梨香に似ていると言われたこともあるルックスだけではなく、今年はR―1グランプリ準々決勝、NHK上方漫才コンテスト決勝進出を果たし、注目を集めている。「松竹芸能シン・かわいい女性ピン芸人」と事務所がキャッチフレーズをつけるなど、これからの活躍が期待されるデビュー4年目の23歳が、賞レースにかける思いや、先輩芸人とのエピソード、これからの目標を語った。 【写真】おじいちゃんと孫みたい!笑福亭鶴瓶と笑顔の2ショット 9月8日に大阪・心斎橋角座で初の単独ライブ「タンドクワガタ~心のそこから~」を行う。「5月のNHK上方漫才コンテストで決勝に行かせてもらったことをきっかけに、『THE W』や『R-1グランプリ』を本気で取りに行くためにガチネタをおろす単独ライブです」。漫談、新ネタ3本、NHK上方漫才コンテスト決勝で披露したネタをブラッシュアップさせたネタを用意し、気合は十分すぎるほど入っている。 今年のR-1グランプリでは「今まで一番ウケたネタができたんですよ」と手応えはあったが、準決勝へ進んだ芸人との差を痛感した。「ウケ方が別格というか、全然違うんですよね。出番が終わってから、着替えてずっと見ていました。これはもう自分はアカンわと」。自然と悔しさがこみ上げた。「ウケていた芸人さんが『カッケー』と思って。おこがましいんですけど、自分もここで戦いたいと思って」。リベンジを誓った。 NHK上方漫才コンテストに決勝進出した松竹芸人は、2011に準優勝したさらば青春の光以来13年ぶりだった。8組のトップバッターで登場。「すぐに終わりましたけど、なんかホンマ悔しいと思って。R-1準々決勝の時も悔しかったですけど、より悔しい、来年こそ勝ちたい気持ちになりました」。賞レースに対するこだわりが一層、強くなった。 賞レースで活躍すれば、周囲の見方も変わってくる。「自分の芸を認めてほしいですし、知名度も上がりますからね。3つ目標があって、『THE W』優勝、『R-1グランプリ』優勝、『オールスター感謝祭ミニマラソン』優勝の3冠を狙っています」。お笑い芸人としてのタイトルはもちろん、陸上部出身で自慢の脚力を生かしてテレビでアピールしたい思いもあるようだ。毎日のようにエアロバイクで汗を流すなど、トレーニングも欠かさない。 今年の「THE SECOND」に輝いたガクテンソクには鍛えられた。ラジオ番組で共演したことがあり、「(デビュー)1年目から去年の3月までアシスタントをさせていただいて。その番組の冒頭でネタをやらしてもらえるという」。オンエア中にダメ出しをもらい、リスナーからは応援メッセージも届いた。「1年目の、他事務所の、いつ辞めるか分からんような子に、めちゃくちゃ真剣にアドバイスしてくださって…」。大いに感謝している。 事務所の大先輩・笑福亭鶴瓶にもかわいがられている。ラジオ番組に初めて呼ばれた時だった。番組に終わりに「来たいときに来てくれたらいい」と言われて、間を置かずに収録の見学に行き、そのまま番組に出演させてもらったことも。あるとき、自宅で番組を聴いていると「心、ラジオを聴いていたら、すぐに来てください」と呼びかけられ、ダッシュで駆けつけた。 番組内でアドバイスを受けて、生放送中なのを忘れて真剣に聞いていた。「『キレイやから、朝ドラに向いているんちゃうの』、『東京に早く来た方がええんちゃう』って言ってくださって。私も『はい、はい』みたいな」。気に入られる理由については「何かあるんですかねえ」と首をかしげながら「見放されるまで、しがみついていこうと思います」と笑った。芸人としての資質、屈託のない笑顔と親しみやすさが大御所や先輩芸人を引きつけるのだろう。 芸人なら売れたい、有名になりたいのは当然。「テレビをつけたら映っている人になりたいですね。松竹芸能の先輩ならヒコロヒーさん。あとは女性版・鶴瓶師匠になりたいですね。72歳で夜中にラジオで生放送されて、すごいなあと」。ドラマ出演の希望もある。「大河ドラマ、朝ドラにメッチャ出たいです。ピアスもあけていないですし。NHKに行った時は『出してください』ってめっちゃアピールしました」。熱意は伝えてある。 東京進出も考えている。「1年後か2年後に行きたいなと思って。今は大阪でも全然歯が立っていないので、東京に行ってものみ込まれてしまう。お笑いもそうですし、ロケやメディア出演での面でも、大阪でもっといっぱい修行させていただいて…」。たくさんの夢に向かって経験を積んで地力をつけていく。 ◆くわがた心 2001年5月22日生まれ、大阪府出身。2021年デビューのピン芸人。モノマネ、漫談、音楽やダンスを取り入れたコントなどが持ち芸。情報番組のリポーターや釣り番組などでも活躍。 (よろず~ニュース・中江 寿)
よろず~ニュース