引退&戦力外でチームを去る男。本多雄一、由規から受けた衝撃【伊原春樹の「野球の真髄」】
10月6日、ヤフオクドームで行われた引退試合後、ファンに別れを告げる本多/写真=湯浅芳昭
シーズン最終盤になるとペナントが佳境を迎え、熱気を帯びてくる一方、今季限りでユニフォームを脱いだり、球団から戦力外通告を受けたりする選手が出て、冷たい秋風を感じてしまう。特に今季は実績を残した大物選手の引退が相次いだ。広島の新井貴浩、巨人の杉内俊哉、山口鉄也、西村健太朗、中日の岩瀬仁紀、浅尾拓也、荒木雅博、西武の松井稼頭央、日本ハムの矢野謙次、オリックスの小谷野栄一、そしてBCリーグ・栃木の村田修一。いずれも10年以上、現役生活を続け、球界に確かな足跡を残した選手たちである。 もちろん、それ以外にも素晴らしい成績を残した選手はいる。私がユニフォームを着ているとき対戦して印象に残っているのはソフトバンクの本多雄一だ。2006年、三菱重工名古屋から大学生・社会人ドラフト5巡目でタカの一員になると2年目の07年には開幕スタメンの座を奪取。同年、パ・リーグ2位の34盗塁をマークすると、10、11年には連続盗塁王に輝くなど、プロ13年間で342盗塁を決めた快足の持ち主だ。 私が14年、2度目の西武監督となった際、そのプレーを目の当たりにしたが、とにかく・・・
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週刊ベースボール