【パン考】本州では売れない?北海道では激アツ「豆パン」 丸パンに甘納豆…そのルーツを探る
薄皮でギリギリ隠れるように豆を集めて生地に練り込む… これがおいしさの秘密です! ただ、これは機械ではできない職人技で、習得までに長い時間がかかります。 (宮永キャスター)「うわぁやわらかい!この豆の甘さが絶妙ですね」
93年前の1931年に創業したロバパン。 ロバで移動販売していたことから、その社名が付きました。 このロバパンが「豆パンの元祖」とも言われています。
(宮永キャスター)「豆パンは創業当初からつくっていた?」 (ロバパン商品企画課 桜庭智洋さん)「いえ、10周年の記念として何かできないかということで、北大の農学部の先生と生徒と相談して、当時は小豆を使った甘納豆を使ってやってみたらどうだと始めたのがきっかけと聞いています。北海道は赤飯も甘納豆。甘納豆は道民が大好きなので、豆パンも大好きなのではないかと」
(宮永キャスター)「本州のパンメーカーでは豆パンはあまり見ないですよね?」 (ロバパン商品企画課 桜庭智洋さん)「向こうで販売してもあまり売れないのが現実」 (宮永キャスター)「独特な北海道のパン文化ということですか?」 (ロバパン商品企画課 桜庭智洋さん)「そうだと思います」 ロバパンによりますと豆パン誕生のきっかけは、北海道大学の教授などからの提案でうまれたということです。 また、北海道民は甘納豆が好きという文化が重なったことも人気の理由のようです。
北海道は小麦王国・生産量日本一 支える“パン文化”
北海道独特のパン文化を支えるのは、原材料の「小麦」です。 いま新たなパン文化を生み出そうと、北海道産の小麦を使う店が増えています。 実は、道産の小麦の中で「幻の小麦」と呼ばれ注目されているものがあるんです。
札幌市内の製粉所です。 1日製粉する小麦はおよそ200トン。 (横山製粉 横山雄紀さん)「ほとんどが北海道産の小麦を使った小麦粉になります。20年前くらいから栽培の量が増えてきて、今では年間60万トンから70万トンくらいの小麦が北海道で生産されています」